大谷翔平と言えば、日本のプロ野球選手として実力、知名度共に最高峰の選手。

プロ野球界の常識として、野手と投手にポジションが分業されていますが、大谷は野手(主に打者)と投手の両方をこなす「二刀流」として、野手としては本塁打を量産、投球では球速160km超のストレートを投げるなど、共に世界トップクラスの実力を誇ります。

その活躍は日本の中だけに留まらず、プロ野球の世界最高リーグであるアメリカ・メジャーリーグでもファンを驚かせるプレイを見せ、2021年にはその年最も価値のある選手に贈られるシーズンMVPに輝きました。

翌年の2022年に入っても勢いは衰えるどころか更に増し、史上初となる規定打席&規定投球回到達という偉業を達成しています。

 

そんな常識の範疇を超えた存在である大谷ですが、一体どれほどの年収を得ているのでしょうか。

大谷のプロ契約から2023年までの年俸推移(スポンサー収入も含めた年収)をまとめています。

大谷翔平 2022年、2023年の年収

大谷の2022年の年収は、2022年の年俸とスポンサー収入を合わせて約1,150万ドル(日本円で約16億円)と推定されます。

投打二刀流でメジャーリーグを席巻した選手としては低い水準となっていますが、これには理由があります(詳細は後述)。

大谷翔平 2022年の年俸|大谷の年俸はなぜ低い?

大谷の2022年の年俸は推定550万ドル(約6億円〜6億3000万円程度)と言われています。

1億円超えというインパクトはあるものの、これがプロ野球選手としてどの位の評価なのか、金額だけではあまりピンとこないかもしれませんので、大谷がかつてプレーした日本プロ野球の最高年俸と、現在プレーするメジャーリーグの平均年俸、主要選手の年俸と比較してみましょう。

日本プロ野球の最高年俸(2022年 トップ3)

  1. 田中 将大(楽天):9.0億円
  2. 柳田 悠岐(ソフトバンク):6.2億円
  3. 千賀 滉大(ソフトバンク):6.0億円
    菅野 智之 (巨人)
    坂本 勇人 (巨人)

 

今回1位の田中選手は2014年から2020年までの6シーズン、メジャーリーグの名門球団ヤンキースで主力選手として活躍。

2020年の契約満了時には数多くのメジャーリーグ球団が獲得を検討したものの、田中選手が選んだのは古巣・楽天への復帰でした。

メジャーリーガーとしてまだまだ活躍できる力を持っていると判断されていたため、年俸も一流のメジャーリーガークラスとなり、日本プロ野球界ではずば抜けた金額となっています(メジャーリーグでの実績込みということで、若干例外的な待遇と言えます)。

 

2位の柳田選手、3位の千賀選手、菅野選手、坂本選手は野球日本代表“侍ジャパン”の常連であり、個人タイトルを何度も獲得している日本を代表する選手たち。

メジャーリーグの球団からも注目を集める彼らを残留させるために、年俸などメジャーリーグ級の条件を提示したのでしょう。

大谷の年俸は約6億円ですので、日本人選手という括りではトップクラスの評価と言えるかもしれません。しかし、大谷のメジャーリーグでの成績(特に2021年)を考えると、田中選手に及ばないというのは過小評価にも見えます。

メジャーリーグの平均年俸

2021年度:約417万ドル(約4.5億円)

※日本プロ野球の平均年俸:0.4億円

 

プロ野球界で世界最高の舞台と言えるメジャーリーグ、そこで活躍する選手には名誉だけではなく多額の報酬が与えられることに。平均年俸は日本プロ野球の10倍と超高額です。正に「アメリカンドリーム」といった感じですね。

そのメジャーリーグの中でも、大谷の年俸は平均以上。チームのレギュラークラス、中心選手として扱われている証拠と言えますが、それにしても少ない金額です。

メジャーリーグの最高年俸(2021年)

  1. マイク・トラウト(エンゼルス):3,711万ドル(約41億円)
  2. ジェイコブ・デグロム(メッツ):3,600万ドル(約40億円)
  3. ゲリット・コール(ヤンキース):3,600万ドル(約40億円)

 

最高年俸のメジャーリーガーは大谷と同じチームでもある、トラウト選手。その年俸は、大谷の7倍以上にもなります。

トラウト選手は2021年までの通算成績で本塁打310本の打撃力、203盗塁の走力を持ち合わせた万能選手であり、シーズンMVPに3度(2014年、2016年、2019年)輝くなど、現在のメジャーリーグで最高の野手の一人です。

2位のデグロム選手とコール選手は共に投手。デグロム選手はシーズン最高の投手に贈られるサイ・ヤング賞を2018年、2019年と2シーズン連続で受賞、コール選手は2019年に最優秀防御率と最多奪三振の2冠、2021年に最多勝、と数々の投手タイトルを獲得しています。

大谷がこれら選手に年俸で並ぶには、2021年のような活躍を継続し、選手としてのタイトルも複数獲得していく必要がありそう...と言いたいところですが、年俸が低空飛行だった種明かしをそろそろしたいと思います(前置きが長くてすみません)。

大谷翔平の年俸が低かった理由は

メジャーリーグの選手の年俸は労使協定で定められており、海外の選手がメジャーリーグでアメリカの選手と同じ扱いになるには、「25歳以上で、かつ自国内でのプロ経験が6年以上」という条件が存在します。

大谷は、日本でのプロ経験が5年しかなく、エンゼルスと契約した2018年当時まだ25歳も超えていなかったため、プロではなくアマチュアとしての契約となっていました。

また、マイナー契約からスタートして、その後メジャーに昇格したとしても大型契約は禁止されており、これらの理由によりメジャー1年目の年俸は全選手中最も安い最低保障額で契約をする羽目に。

 

さらに、メジャーでの活躍を続けても年俸に成績が反映されていなかったのは、協定に「一定日数以上メジャーに在籍して3年経過しないと年俸調停はできない」という項目があるため

つまり、大谷は球団が提示する年俸を受け入れるしかなく、これらが超一流の選手でありながら高額年俸が実現しなかった原因でした。

大谷翔平 2023年の年俸

こちらでは2022年のうちに、2023年の年俸を予想していました。

2022年も前年と同様にシーズンMVPを争える程の大活躍を見せた場合、年俸は3,000万ドルを超えてくるのではないでしょうか。メジャーリーグでも最高クラスの年俸となるはずです。

 

メジャーリーグ最高年俸選手達のようにタイトルを複数回獲得することで、前年の成績がマグレではないことを示すことができれば選手としての価値は大幅に上がります。また、大谷が持つ唯一無二の個性「二刀流」や、年齢がまだ20歳台後半で選手としてのピークが長く続くという面も好評価。

加えて、大谷の年俸を上昇させる要因として注目したいのは、大谷が現在結んでいる契約が2023年で終了となる点。

現在所属しているエンゼルスは大谷の契約を延長するために、同僚のトラウト選手に匹敵する年俸を提示することが十分に予想されます。

大谷翔平 2023年の年俸(実際の金額)

大谷翔平は、エンゼルスと単年3000万ドル(約43億4000万円)で2023年の契約に合意しました。

年俸調停権を持った選手では史上最高年俸額となっています。

大谷翔平のスポンサー一覧・スポンサー収入

大谷の2022年のスポンサー収入は、少なくとも600万ドル(約6.6億円)と推定されます。

年俸に勝るとも劣らない金額で、大谷の知名度に加えて野球に取り組むストイックな姿勢や私生活もスキャンダルと無縁な面が、スポンサー会社からすると魅力的にうつっているはずです。

主なスポンサー一覧

  • ザバス
  • JAL
  • デサント
  • アシックス
  • Hugo Boss
  • オークリー
  • スーツBOSS
  • セイコー
  • FTX
  • ポルシェ

スポンサー会社を見ると、野球やスポーツ、健康と馴染みの深い業種が中心となっており、「スポンサーとなってくれるのであればどこでも良い」という訳ではなく、スポンサーから得られる収入以外のサポートも考えられている、野球第一の大谷らしいスポンサー選択と言えます。

大谷翔平 年俸の日本円推移(プロ野球〜メジャーリーグ)

日本円は為替の影響を受けるため、当時の概算です。

2013年(19歳) 1,500万円 ドラフト1位で日本ハムに入団
2014年(20歳) 3,000万円 日本プロ野球史上初
【投手】シーズン10勝+【野手】10本塁打
2015年(21歳) 1億円 【投手】最多勝、最優秀防御率、最高勝率
2016年(22歳) 2億円 シーズンMVP獲得
2017年(23歳) 2億7,000万円 史上4人目
【投手】通算40勝+【野手】通算40本塁打
2018年(24歳) 6,000万円 メジャーリーグ移籍1年目 新人王獲得
2019年(25歳) 7,000万円 2シーズン連続  10本塁打以上
2020年(26歳) 2億6,000万円 怪我の影響もあり、成績低迷
2021年(27歳) 3億1,000万円 メジャーリーグ・シーズンMVP獲得
【投手】9勝+【野手】46本塁打
2022年(28歳) 6億3,000万円 史上初の規定打席&規定投球回到達
2年連続でのMVP争い
2023年(29歳) 43億4,000万円 エンゼルスでプレー続行

 

 

以上、大谷翔平の年収・年俸など、金銭事情についてでした!