LGA-BLOG

アンディ・マレー応援ブログ。テニス・野球のコラムを中心に、Mac、Web、節約、雑学なども更新しています。

イチローの安打記録はアンタッチャブルレコードなのか?【1シーズン262本安打について】

    2017/03/07

アンタッチャブルレコード(The Untouchable Record)という言葉は、あまり日本では馴染みがないかもしれません。

日本人選手が活躍し、MLB中継がされるようになって広く知られるようになった言葉の一つで、「抜かれない不滅の記録」という意味です。

 

2004年、イチロー選手が1シーズン262本安打という金字塔を打ち立てました。

 

それまでのシーズン安打記録保持者はジョージ・シスラー氏で、1920年に記録したものだったという事からも、いかに元々アンタッチャブルレコードだったかが分かります(ちなみに、この年のシスラー氏の打率は.407でした)。

 

このことから、もはやアンタッチャブルレコード認定をしても問題なさそうですが、もう少し詳しく記録達成への要素を紐解いてみてみます。

スポンサーリンク

イチローは「どんな球でもヒットにする」のではなくて。

「どんな球でもヒットにする」

 

これは、イチローが活躍するようになって、対戦した他チームのピッチャーたちがよく言っていたセリフです。

 

実際にどんな球でもヒットにしていた訳ではありません。

ビーンボール(避けないとデッドボールになるような危険なボール)は打てませんし、本当に最高のアウトロー(外角低め=最も打者が打ちにくいとされるゾーン)へのアウトピッチ(そのピッチャーの最高の持ち球・勝負球)が来たらそうそうヒットにはできません。

 

このセリフの本当の意味は、「イチローはヒットにできるゾーンが広い」という事です。

つまりストライクゾーン以外でもヒットにしてしまうという意味です。

 

ピッチャーからすると勝負にいっていない見せ球をヒットにされてしまうので唖然、という訳です。

キャッチャーはもっと唖然です。

 

華々しいデビューを果たしたルーキーイヤーの翌年、敬遠が前年の10から27に跳ね上がりました。

これはリーグ一位の数で、歩かせてもいいと思いながら際どいコースで勝負しても、ヒットにされる恐れがあるイチローとの勝負を避ける意図があったはずです。

 

メジャーでは希少な高打率早打ち傾向のリードオフマン。

「マネーボール」という映画をご存知の方は多いと思います。

貧乏球団だったアスレティックスが、お金をかけずに出塁率に重きを置いた選手補強・起用を成功させて躍進するストーリーです。

 

実は、アスレティックスだけは全バッターが出塁率を重視していたため特別でしたが、メジャーで1番バッターに最も期待するのは出塁です。

次に出塁した時に相手にプレッシャーを与えられる盗塁ができるかどうかです。

 

各チームだいたい出塁率.350以上か、出塁率が低くても盗塁ができる選手が1番バッターを任されています。

2015年、移籍先のジャイアンツで活躍した青木 宣親選手は、盗塁はあまり評価されていませんが、毎年.350以上の出塁率をコンスタントに記録するので優れたリードオフマンだと言えます。

 

さて、イチローの場合、打率が高いので必然的に出塁率も高くなるのですが、早打ちなので四球が少ないのが特徴です。

実際、出塁率だけをみるとルーキーイヤーよりも首位打者を逃した2年目の方が高くて、当時メジャー関係者はイチローの2年目をリードオフマンとしての成功と評価していました。(2001年は打率.350で出塁率.381、2002年は打率.321で出塁率.388)

 

ここまで打率が高くて早打ちの1番バッターはメジャーではあまり多くいません。

たまたま今年ナ・リーグの首位打者を獲得したマーリンズのディー・ゴードン選手(イチローの同僚です)も早打ちの選手ですが、希少な存在といえます。

 

ゴードンはイチローの再来とも言われるほどセンセーショナルな活躍を見せましたが、それでもシーズン安打は205本にとどまりました(出場試合数が145試合だったのが影響してますが)。

 

つまり、当時のイチローという打者は、

他の誰よりも多くの安打を打つのに向いている打者だったと言えます。

 

記録を樹立したくらいなので、当たり前なんですが…。

イチローは、メジャーでは希少な高打率早打ち傾向のリードオフマンで、ヒットにできるゾーンが広いためボール球でもヒットにしてしまう。

 

次ページでは、まだ残されている2004年記録達成への要素について解説します。

 

夢をつかむイチロー262のメッセージ

1 2

 - 野球 ,