
全米オープンテニス(US Open)の賞金について、2022年の大会総額、優勝賞金、各ラウンドでの日本円内訳と過去の賞金額推移をまとめています。
グランドスラムの全米オープンは、日本円で60億円超の賞金総額を誇る、現在行われている中で最も賞金の多いテニス大会です。
他の大会同様、2020年の全米オープン賞金額はコロナ禍で減少しましたが、2021年の総額は増額で過去最多を更新。2022年には更に過去最多を更新しています。
目次
全米オープンテニス2022の賞金総額
全米オープンテニス2022の賞金総額は6010万2000ドル(約85億6480万円)で、男子・女子とも同額なので各大会の総額は3005万1000ドル(約42億8240万円)です。
2022年は円安傾向の影響も受けて、日本円の金額は跳ね上がっています。
ちなみに、全米オープンで男女とも同じ賞金になったのは1973年のこと。
他のグランドスラム3大会年がいずれも2000年以降だったことから、全米オープンだけがいかに特殊かが分かります(全豪が2001年、全仏・ウィンブルドンは2007年に賞金総額が男女同じに)。
全米オープン2022の優勝賞金
全米オープン2022のシングルス、ダブルスそれぞれの優勝賞金は次の通り。
男女ダブルス:68万8000ドル(9800万円)
混合ダブルス:16万3000ドル(2320万円)
男女ダブルス:66万ドル(7240万円)
混合ダブルス:16万ドル(1770万円)
男女ダブルス:40万ドル(4200万円)
混合ダブルス:開催なし
ダブルスは賞金額をペアで分けるので、選手一人当たりが獲得する優勝賞金は半減します。
全米オープン2022 各ラウンドの獲得賞金
全米オープン2022の1回戦敗退〜優勝までの各ラウンドの獲得賞金一覧です。
シングルスの賞金ブレークダウン
ラウンド | 2022年 | 2021年 |
優勝 | $2,600,000 (3億7050万円) |
$2,500,000 (2億7440万円) |
準優勝 | $1,300,000 (1億8530万円) |
$1,250,000 (1億3720万円) |
準決勝 (ベスト4) |
$705,000 (1億50万円) |
$675,000 (7410万円) |
準々決勝 (ベスト8) |
$445,000 (6340万円) |
$425,000 (4670万円) |
4回戦 (ベスト16) |
$278,000 (3960万円) |
$265,000 (2910万円) |
3回戦 | $188,000 (2680万円) |
$180,000 (1980万円) |
2回戦 | $121,000 (1720万円) |
$115,000 (1260万円) |
1回戦 | $80,000 (1140万円) |
$75,000 (820万円) |
テニスの四大大会の一つ 全米オープンでは、1回戦敗退でも600万円を超える賞金が獲得できます。
2021年大会では初戦敗退の賞金額が過去最高の7万5000ドル(800万円超)。
さらに2022年大会には、初戦敗退の賞金額が過去最高の8万ドルに。円安の影響もあって日本円では史上初の1000万円超(約1140万円)となっています。
ダブルスの賞金ブレークダウン
ラウンド | 2022年 | 2021年 |
優勝 | $688,000 (9800万円) |
$660,000 (7240万円) |
準優勝 | $344,000 (4900万円) |
$330,000 (3620万円) |
準決勝 (ベスト4) |
$172,000 (2450万円) |
$164,000 (1800万円) |
準々決勝 (ベスト8) |
$97,500 (1390万円) |
$93,000 (1020万円) |
3回戦 | $56,400 (800万円) |
$54,000 (590万円) |
2回戦 | $35,800 (510万円) |
$34,000 (370万円) |
1回戦 | $21,300 (300万円) |
$20,000 (220万円) |
全米オープン 賞金総額の推移
2010年以降の全米オープン賞金総額推移は以下の通り。
年 | 賞金総額 | 増加率 |
2022 | $60,102,000 | 4.59% |
2021 | $57,462,000 | 7.60% |
2020 | $53,402,000 | -6.70% |
2019 | $57,238,700 | 13.20% |
2018 | $50,565,840 | 0.20% |
2017 | $50,464,800 | 8.99% |
2016 | $46,303,400 | 9.59% |
2015 | $42,253,400 | 10.46% |
2014 | $38,251,760 | 11.68% |
2013 | $34,252,000 | 34.18% |
2012 | $25,526,000 | 7.62% |
2011 | $23,718,000 | 4.63% |
2010 | $22,668,000 | 4.63% |
2018年のみほぼ横ばいでしたが、それ以外は毎年のように賞金が増額の全米オープン。
特に2013年は、ウィンブルドンが40%を超える「プロテニス史上最大となる増額」を起こしたのを受けて、同年3月頃に発表されていた予定金額を変更し、約34%アップという大幅増を敢行しました。
当時のシングルス優勝賞金260万ドルは史上最高額で、それから2019年までは毎年史上最高額を更新していました。
2020年は新型コロナウイルスの影響で、ダブルスのドロー減少とシングルス予選無しという形を余儀なくされました。
その代わりに、COVID-19パンデミック後の選手への財政的救済活動を公約した全米オープンは、660万ドル(約6億9300万円)をプレイヤー・リリーフ・ファンドとして用意し、収入機会減少選手への救済措置を行い話題になりました。
全米オープンテニス シングルス優勝賞金の推移
2011年以降の、全米オープン・シングルスの優勝賞金額推移は以下の通り。
日本円の金額は当時の為替での計算結果で、増加率はドル基準です。
年 | シングルス優勝賞金 | 増加率 |
2022 | $2,600,000 (約3億7050万円) |
4.00% |
2021 | $2,500,000 (約2億7440万円) |
-16.67% |
2020 | $3,000,000 (約3億1500万円) |
-22.1% |
2019 | $3,850,000 (約4億1580万円) |
1.32% |
2018 | $3,800,000 (約4億2180万円) |
2.70% |
2017 | $3,700,000 (約4億330万円) |
5.71% |
2016 | $3,500,000 (約3億5350万円) |
6.06% |
2015 | $3,300,000 (約3億9600万円) |
10.00% |
2014 | $3,000,000 (約3億1800万円) |
15.38% |
2013 | $2,600,000 (約2億6000万円) |
36.84% |
2012 | $1,900,000 (約1億4820万円) |
5.56% |
2011 | $1,800,000 (約1億3860万円) |
5.88% |
2010 | $1,700,000 (約1億4450万円) |
6.25% |
2020年大会こそコロナ禍の影響で減少しましたが、ここ最近はシングルスで優勝すると日本円にして4億円を超える超高額賞金の全米オープン。
...でしたが、2021年大会も10%を超える減額となり、日本円では3億円に届かなくなりました。
2022年に円安で日本円3億円超えに戻るも、ドルでの金額は過去の水準には戻っていません。
過去10年間の日本円での最高額は約4億2180万円(2018年)で、これは大坂なおみが当時獲得した賞金額です。
なお、日本人男子初のグランドスラム決勝進出を果たした錦織圭も、2014年の準優勝で145万ドル(当時の為替で約1億5370万円)を手にしました。
賞金レースで世界を牽引する全米オープンテニス、今後の増え幅にも注目です。
以上、テニスのグランドスラム「全米オープンテニス」の賞金まとめでした!