プロ野球のストーブリーグ(シーズンオフ)になると話題に上がるFA(フリーエージェント)制度。

特に大物選手がFA移籍した場合の人的補償選手に関しては、メディア・ファンによる予想や考察で盛り上がりを見せます。

 

2018年シーズン終了後には、セ・リーグ2年連続MVPの丸佳浩が巨人へFA移籍したことを受け、誰が人的補償で広島へ移籍するのか、はたまた金銭補償なのか等、大いに世間を賑わせました。

ところで、丸佳浩はAランクの選手だったのですが、同じくFA移籍で巨人入りした炭谷銀仁朗はBランクの選手でした。

FA宣言をするとその選手のランクに注目が集まりますが、一体何を基準に設定されたもので、どういったルールがあるのでしょうか。

 

今回は、FA選手のランクについて、基準やランク別の人数制限・補償ルールをまとめています。

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FA選手のランク基準は年俸

FA宣言をした選手のランクは、その選手の旧年俸(前年オフに契約更改でサインした金額)が基準で決定されます。

 

チーム内で上位3位までの高年俸選手がAランク、4位〜10位までの7名がBランク、11位以下の選手がCランクとなります。

ただし、外国人選手を除く日本人選手だけで順位を決定します。

ここでいう外国人選手には、長年日本でプレーをしてフリーエージェントの権利を取得した選手(=外国人ながら日本人扱いで外国人枠から外れる選手)も含まれます。

FA補償は,FA宣言選手の当該年度の参稼報酬の額に基づく旧球団にお
ける以下のランク付け(外国人選手を除く。なお,野球協約82条(4)号に規
定する者は,本規約においては,「外国人選手」と見做す。)に従い行う。

2018年オフに3人がFA宣言した西武ライオンズを例に解説すると、次のようになります。

  1. メヒア 5億円
  2. 中村剛也 2億8000万円(A・FA宣言後残留)
  3. 菊池雄星 2億4000万円(A・ポスティングでメジャー移籍)
  4. 秋山翔吾 2億2000万円(A)
  5. 浅村栄斗 2億1000万円(B・FAで楽天へ)
  6. 栗山巧 1億3000万円(B)
  7. ウルフ 1億2000万円
  8. 増田達至 1億1500万円(B)
  9. 炭谷銀仁朗 1億1000万円(B・FAで巨人へ)
  10. カスティーヨ 1億260万円
  11. ワグナー 9120万円
  12. 武隈祥太 7000万円(B)
  13. 十亀剣 6000万円(B)
  14. 金子侑司 5000万円(B)
  15. 源田壮亮 4100万円(C)

中村剛也、菊池雄星、秋山翔吾の3名がAランク、浅村栄斗から金子侑司までがBランク、源田壮亮以下の選手は全員Cランクとなります。

 

ライオンズはウルフも現役引退が濃厚と発表されているため、年俸上位10名の半数がチームを去るという事態になっています。

2019年シーズンは前年王者といえども厳しい戦いを強いられるかもしれません。

同じ年俸で並んだ場合のランク基準

少し極端な例ですが、日本人最高年俸がチーム内に4名いた場合、全員がAランクになるのでしょうか。

実際にはAランクは3人、Bランクは7名までと決まっており、同じ年俸で並んだ場合にはルールが定められています。

ある選手の参稼報酬の額が他の選手の参稼報酬の額と同じである場合には,出場登録日数の総数が多い選手のほうを順位が下とし,出場登録日数の総数も同じである場合には,年齢が上の選手を順位が下とする。

つまり、同年俸で並んだ選手同士で比較して「出場試合が少ない選手を上にする」と決められています。

出場試合が少ない方が、1試合あたりの給料が高い=高給取りということなので納得ですね。

出場試合まで同じ場合には「年齢が若い方を上にする」ルールです。

 

では、出場試合数も生年月日も全く同じ2選手の場合にはどうなるかというと...実はルールが定められていません。

簡単には起こり得ないケースですし非現実的ですが、実現した時には特別ルールが適用されるのでしょう(出生時間は無理がありますかね笑)。

FA選手の獲得人数制限

FAで退団する選手の数には制限がありませんが、獲得人数にはランク別に制限が設けられています。

Cランクの選手は何人でも獲得できますが、AランクとBランクのFA選手は1シーズンあたり合計2名までしか獲得できません。

 

ちなみに、FA宣言する選手が多くなると上限が2名から3名、4名と増える決まりがありますが、21名以上が同時にFA宣言しないとルールが適用されないため割愛します。

人的補償・金銭補償のランク別ルール

人的補償、金銭補償といった補償内容は、FA移籍する選手のランクによって変わります。

当然ながら補償内容の大きさはAランク>Bランク>Cランクの順です。

 

というか、Cランク選手を獲得した場合は補償自体がありません。

CランクのFA選手は移籍するだけで終了なので、球団からすればお買い得です。

 

さて、残るAランク、Bランク選手の補償内容はそれぞれ次のようになります。

AランクBランク
人的補償がない場合(金銭補償のみ)FA選手の旧年俸の80%
(はじめてのFAでない場合は40%)
FA選手の旧年俸の60%
(はじめてのFAでない場合は30%)
人的補償がある場合(追加で支払う金銭)FA選手の旧年俸の50%
(はじめてのFAでない場合は25%)
FA選手の旧年俸の40%
(はじめてのFAでない場合は20%)

Aランク・丸佳浩の人的補償で広島へ移籍した長野久義のケースでは、丸の旧年俸の2億1000万円の50%にあたる1億500万円も広島は獲得しました。

Bランク・浅村栄斗のケースでは楽天から人的補償を選ばず金銭補償だったので、浅村の旧年俸の2億1000万円の60%にあたる1億2600万円を楽天から受け取りました。

 

人的補償+金銭補償を申し出るのが吉と出るケースが多いように感じますが、楽天のようにシーズン成績が下位に沈んだチームから選ぶような場合には金銭補償のみを選ぶ例もあります。

誰を人的補償に指名するのか、金銭で行くのか。

発表があるまであれこれ予想して楽しむのもシーズンオフの醍醐味ですよね。

 

以上、FA選手のランクについて、基準やランク別の人数制限・補償ルール一覧でした!

コメント一覧
  1. ちょうの より:

    人的補償の対象となった選手の年俸はどう決まるのでしょうか?

  2. mori_ichi_ より:

    ご質問ありがとうございます。

    すでに契約更改を終えていた選手の場合、直近の年俸がそのまま引き継がれます。
    2019年の長野選手の場合は2億2000万円をカープが負担することになるので、万が一長野選手が2019年オフにFA宣言したならばAランクの選手ということになりますね。

    その選手の年俸を払えるかどうかが、人的補償の人選の判断材料になるというわけです。

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