メジャーリーグに挑戦した日本人選手のホームラン記録についてまとめています。
日本人メジャーリーガーが誕生したのは1964年で、マッシーこと村上雅則が野球留学中にスカウトされたのが始まり。
日本人のメジャー初ヒットを記録したのも1965年の村上雅則。しかし、大リーグ在籍の二年間でホームランは打てませんでした。
そんな村上の初ヒットから30年後の1995年に野茂英雄がメジャーデビュー。トルネード旋風を巻き起こすなど新人王を獲得する大活躍を果たしました。
実は、日本人メジャー初ホームランを記録したのは野茂で、1998年4月28日のこと。メジャー先発100試合目の節目に見事完投勝利、初ホームランで花を添えました。
打者出場で初めてホームランを打ったのは、2001年4月6日のイチロー。
それ以来、多くの日本人バッターが大リーグの舞台でアーチを描いてきました。
今回はメジャー挑戦をした日本人バッターのホームラン記録を、様々な属性ごとにまとめました。
メジャー日本人ホームラン数|1年目(新人)の記録
ルーキーイヤーに最も多くホームランを打った日本人は、日本でシーズン50本塁打の実績のある松井秀喜ではなく、しばらくは城島健司でしたが、2018年に大谷翔平が記録を塗り替えました。
イチローが「初めてホームランバッターが日本人で来たな、という感じ」と評価した大谷翔平が、二刀流で少ない打席数ながら放った22本が最多です。
- 大谷翔平 22本(326打数/114試合、2018年)
- 城島健司 18本(506打数/144試合、2006年)
- 松井秀喜 16本(623打数/163試合、2003年)
- 井口資仁 15本(511打数/135試合、2005年)
- 吉田正尚 15本(537打数/140試合、2023年)
- 鈴木誠也 14本(397打数/111試合、2022年)
- 新庄剛志 10本(400打数/123試合、2001年)
- 福留孝介 10本(501打数/150試合、2008年)
- 青木宣親 10本(520打数/151試合、2012年)
新人として二桁本塁打を達成したのはこれまでに9名。
以下、イチロー・筒香嘉智の8本塁打、松井稼頭央・岩村明憲の7本塁打と続きます。
右バッターの1年目最多本数は、城島健司の18本となっています。
MLBシーズン本塁打記録(日本人最多は大谷翔平)
次にシーズン記録に目を向けると、以前は松井秀喜だけが30本塁打超えを達成していましたが、2021年の大谷翔平がオールスター前の時点で30本の大台に到達する驚異のペースでホームランを量産。
現地7/7には松井越えの32号ホームランを放った大谷、ホームラン王のタイトルにはわずか2本差で届かなかったものの、投手として先発登板もこなす二刀流シーズンに46本塁打をマークするなど、強烈なインパクトを残して見事シーズンMVPを受賞しました。
2023年には日本人メジャーリーガー初となるホームラン王も獲得した大谷。シーズン50号も夢ではありません。
- 大谷翔平 46本(537打数、2021年)
- 大谷翔平 44本(497打数、2023年)
- 大谷翔平 34本(586打数、2022年)
- 松井秀喜 31本(584打数、2004年)
- 大谷翔平 28本(347打数、2024年)※7/8時点
- 松井秀喜 28本(456打数、2009年)
- 松井秀喜 25本(547打数、2007年)
- 松井秀喜 23本(629打数、2005年)
- 大谷翔平 22本(326打数、2018年)
- 松井秀喜 21本(482打数、2010年)
- 鈴木誠也 20本(488打数、2023年)
メジャーリーグでシーズン20本塁打を達成したのは、松井と大谷、鈴木の3人だけで、右打者の最多本塁打は鈴木誠也です。
20本未満は、ルーキー城島と2年目の井口が放った18本塁打、ルーキー松井の16本塁打、2005年のイチローとルーキー井口が放った15本塁打と続きます。
MLB通算本塁打記録(2024年に松井秀喜を抜き大谷翔平が日本人最多)
長くプレーを続けていると増えていくのが通算本塁打数。以下に本数一覧を載せています(太字は現役、日付は日本時間)。
日本人バッターはこれまで5シーズン前後でメジャーリーグを去るケースが多く、日本人選手にとって通算ホームラン数は50本が一つ大きな壁となっています。
- 大谷翔平 199本(7シーズン目)※7/7にシーズン第28号
- 松井秀喜 175本(10シーズン)
- イチロー 117本(18シーズン)
- 城島健司 48本(4シーズン)
- 鈴木誠也 46本(3シーズン目)※7/6にシーズン第12号
- 井口資仁 44本(4シーズン)
- 福留孝介 42本(5シーズン)
- 青木宣親 33本(6シーズン)
- 松井稼頭央 32本(7シーズン)
30本塁打以下の記録は、新庄剛志の20本塁打(3シーズン)、田口壮の19本塁打(8シーズン)、吉田正尚の18本塁打(2シーズン目)、筒香嘉智の16本塁打(2シーズン)、岩村明憲の16本塁打(4シーズン)、川﨑宗則の1本塁打(5シーズン)となっています。
中村紀洋、西岡剛、田中賢介は一本も打てませんでした。
大谷はメジャー挑戦時の年齢が23歳(ルーキーイヤーの7月5日に24歳の誕生日)と若いので、これから先長く二刀流または打者専念で活躍することで、通算ホームラン数は伸びていきそうです。
少なくとも、日本人メジャーリーガー初の通算200号も通過点となりそうな活躍ぶりを見せています。
余談ですが、アジア人メジャーリーガーに範囲を広げると、通算最多ホームランを記録しているのが韓国の秋信守(チュ・シンス)。
かつては3割・20本塁打・20盗塁を2年連続でマークするなど優秀な中距離バッターとして活躍してきた秋信守は、16シーズンで通算218ホームランを積み上げてきました。
2021年からはメジャーを去り、母国韓国リーグに移籍。
記録ではあまり名前が出てきませんでしたが、ファンの間で強く印象に残っているであろう人物といえば、松井稼頭央でしょう。
メジャー挑戦一年目に一番でスタメン出場すると、開幕戦の初球を振り抜き先頭打者ホームラン。
メジャー史上初の開幕戦新人による初打席初球本塁打を記録しましたが、何とその翌年の開幕戦で二年連続となる第一打席ホームラン。
開幕戦の松井稼頭央と春先の福留孝介はメジャーリーグで躍動するなぁと感じたものです。
他にも、松井秀喜が本拠地開幕戦で打った満塁ホームラン、イチローがリベラから放った感動的な逆転サヨナラ2ラン、田口壮がリーグチャンピオンシップシリーズで守護神ワグナーから放った決勝ホームランなど、印象深いホームランは数多くあります。松井秀喜のワールドシリーズも捨てがたいです。
大谷翔平や鈴木誠也、吉田正尚のバットからも、感動的なアーチが多く飛び出しますように。
以上、メジャーリーグ日本人打者のホームラン記録についてでした!