ずっと同じ漢字で「はぎ」と読んだり「おぎ」と読んだりするものだと思っていました。
そんな方はきっと僕だけではないはず...。
さて、「はぎ」と「おぎ」それぞれ違う漢字だと知っても、上のたけかんむりと右下の火は共通。
「のぎへんなのか」「けものへんなのか」以外に差がありません!
今回は、「いつも迷ってしまう、そっくり過ぎて紛らわしいと思う漢字」ランキング(マイナビウーマン2014年調査)で見事1位に輝いた、「萩」と「荻」の違いについてまとめました。
まずはそれぞれの漢字が意味するものについて見てみましょう。
(※追記)
以前コメント欄でご指摘いただきました通り、当記事では恥ずかしながら「くさかんむり」と「たけかんむり」を混同しております(コメ欄は現在閉鎖中)。
正しくは「くさかんむり」です。
(実は現時点でもう既に1回間違えてます)
目次
萩 =「はぎ」 秋の七草に入っている植物
ハギとは植物の名前で、秋の七草(山上憶良が万葉集でうたっていたものが現在まで伝えられています)に含まれています。
秋の七草とは、萩(ハギ)・薄(ススキ)・桔梗(キキョウ)・撫子(ナデシコ)・葛(クズ)・藤袴(フジバカマ)・女郎花(オミナエシ)の7種です。
春の七草は七草粥に入れて食べますが、秋の七草は食用ではないので観賞用。
秋のお彼岸にお供えものとして使われる「おはぎ」は漢字で「御萩」と書き、植物のハギが名前の由来です。
秋の花の代表格であるハギなので、くさかんむりに秋で「萩」です。
荻 =「おぎ」 ススキによく似た植物
オギもハギと同じく植物の名前で、見た目がススキに似ています。
ススキといえば、前述の通り秋の七草に含まれている秋を代表する植物です。
オギも秋の植物なので、くさかんむりに秋としたいところですが、漢字は「荻」です。
...。
ハギとオギ、それぞれの植物について触れましたが余計にややこしくなってしまいました...。
気をとりなおして、由来や意味はどうであれ「覚えてしまえば勝ち」なので、覚え方をご紹介します!(強引)
3つ挙げますが、どれも「萩(はぎ)」の「秋」に注目する見分け方です。
1. 「はぎ」は「秋(あき)」と同じ口の形で発声できる
萩(はぎ)には「秋」という漢字が含まれています。
「あき」と発音する時の口の動きのままで、「はぎ」とは簡単に言えますが、「おぎ」と言うのは相当なスキルを要します。
つまり、「秋」が目に入ったら、その口の形で発音しやすい「はぎ」だと判別できる、というわけです。
2. 水泳・萩野(はぎの)の誕生日は旧暦の秋
リオ五輪・男子競泳400m個人メドレーで日本記録を更新し、日本人初の金メダルを獲得した萩野公介選手。
萩野選手の誕生日は8月15日で、旧暦でいうと秋にあたります。
つまり、「秋」が目に入ったら旧暦の秋が誕生日の「はぎの」選手を思い出して「はぎ」だと判別できる、というわけです。
とっておきと言いながら無理矢理感が出てきていますが、続けます...!
3. ロッテ・荻野は秋にいない→秋がないのが「おぎ」
プロ野球・千葉ロッテマリーンズに所属する、荻野貴司選手に注目します。
荻野選手といえば、プロ野球史上唯一の「初回先頭打者初球ランニングホームラン」という離れ業を達成(2014年5月6日オリックス戦)したり、ルーキーイヤーには46試合で25盗塁という驚異的なペースで盗塁を量産して新人王候補に挙げられたりと走攻守三拍子揃った外野手ですが、怪我が多いことで有名です。
事実、荻野選手はいつの間にか怪我で離脱し、復帰が翌年になるパターンが多くあります。
2010年のプロ入り以降3年間で2度、5月頃に怪我をしてしまいそのままシーズンを通して離脱。
2013年は100試合以上出場して秋まで残ったかと思いきや、シーズン終了間際に肉離れを起こしクライマックスシリーズを前に離脱。
2016年は8月にこの記事をアップした際には元気でしたが、約1ヶ月後の9月20日に「右大腿二頭筋肉離れ」と診断され、登録抹消となってしまいました...。
つまり、荻野選手は秋には離脱していなくなっていることが多いので、漢字に秋がない方が「おぎ」だと判別できる、というわけです(失礼)。
ちなみに、2019年シーズンはプロ入り後初の規定打席到達を果たした荻野選手。ベテランの域に入ってきましたが、類稀なる盗塁成功率を誇るロッテの韋駄天看板選手として、今後ますますのご活躍をお祈りしています。
萩と荻の違い|見分け方まとめ
パッと見では同じ漢字に見えてしまうので、たけかんむりの下が「秋」なのか「狄」なのかに注目して見分けましょう!
もっとシックリくる見分け方が発見できましたら更新しますが、現状では『1. 「はぎ」は「秋(あき)」と同じ口の形で発声できる』がベストかなと思います!
最後におさらい問題です。
冒頭にあった美味しそうな画像は、お土産に喜ばれること間違いなしの仙台銘菓「萩の月」。
「おぎ」のつき...ではなく、「はぎ」のつきですね!
萩野・荻野さんだけでなく、萩原・萩野さんもよくいらっしゃるため、混同しないようご注意ください!
以上、「萩」と「荻」を混同しないための覚え方3選でした!