【Next Gen ATP Finals】独自ルールの解説|2019年からノーレットは廃止

21歳以下の若手限定で出場できるNext Gen ATP Finals(ネクストジェンATPファイナルズ)は2017年から新設されたツアー最終戦ですが、毎年その独自ルールが注目されます。

主に試合時間の短縮を目的として採用されている、Next Gen ATPファイナルズの大会ルールについてまとめています。

画像引用元:ATP公式Next Gen ATP Finals大会ページ

4ゲーム先取のノーアド方式(5セットマッチ)

これ、はじめに見た時に「仲間内のテニスかよ!」って思ったのは僕だけではないはず…。

限られた時間内に総当たりで試合をする時などに、我々テニス愛好家の間でよく採用される4ゲーム先取&ノーアドバンテージ

ノーアドバンテージ(通称ノーアド)とは
ポイントが40-40になった際に、レシーバーがデュースサイドかアドサイドか、どちら側でレシーブを受けるのか選べる制度で、ポイントを取った方がゲームを獲得します。

通常ですと上記の通りですが、Next Gen ATPファイナルズでは、40-40になったらサーバーがどちらサイドからサーブを打つか決められる特別ルールです。

 

そして、ゲームカウント3-3になったらタイブレーク突入です(タイブレークは通常通り)。

この方式で5セットマッチを戦うので、最小だと合計12ゲームで試合が終わることになります(4-0 4-0 4-0のトリプルベーグル)。

単純にブレイクバックのチャンスが少ないので、ワンブレイクの重みが通常よりも大きくなります。

 

サービスのレットはインプレー(ノーレット)※廃止

 ノーレットルールは2019年から廃止されています(選手間で不評だった?)。

サーブがネットインすると、通常はレットとして打ち直しになりますが、Next Gen ATPファイナルズではレットが無しです。

当たっても当たらなくてもインプレーなので、ネットに内蔵するセンサーが不要になるという利点があります。

 

マッチポイントや大事なポイントでネットインエースが飛び出すとやるせない気もしますが...(黒歴史のIPTLでもノーレットは採用されていましたね)。

ウォーミングアップもポイント間もMTOも時間制限が厳しい

上記2つだけでも時間短縮に貢献しそうなルールですが、他にもスピーディーに試合が進むように設定されたルールがいくつかあります。

次に挙げる内容が採用されています。

  • 2人目のプレーヤーが入場してから5分4分で試合開始(ウォーミングアップ短縮、2018年に4分に変更)
  • ポイント間(ショットクロック)の25秒ルールが厳格化、時計でカウントされる
  • メディカルタイムアウト(MTO)は1試合につき1度きりで、3分まで
  • 観客はベースライン後方以外なら、選手のプレー中でも自由に移動できる

 

ヘッドセットで試合中にコーチング(セット間)

WTAツアー(女子プロテニス)で採用されているオンコート・コーチングに近い制度が採用されています。

それが、ヘッドセットを利用したプレイヤー・コーチング。

 

ATPツアーでは試合中にコーチングを受けることは禁止されていますが、ミランでは問題ありません。ただし、ヘッドセットを通じた会話内容は放送されてしまいますが...(ヘッドセットの意味はw)。

 

線審が全くいない!イン・アウトの判定は全てホークアイ

画期的なのは、コート上の審判が主審1人だけだということ。

全ての打球のイン・アウトの判定は、普段チャレンジシステムに利用されているホークアイ(Hawk-Eye Live system)が担当します。

フットフォルトも、コートの周りに設置されたカメラがチェックしているとのこと。

 

2017年の大会初日は、フォルトでもアウトでも録音された男性線審の声が場内に響き渡っていましたが、現在は改良が加えられていてサービス判定のフォルトは女性の叫び声になっています。

 

ダブルスのアレーコートがない

一目見てすぐに気づく点ですが、Next Gen ATPファイナルズの会場コートにはダブルスのアレーコートがありません(シングルスラインとダブルスラインの間の部分)。

そのせいで妙に左右が狭いように見える気がしますが、実際の広さは通常通りです。

 

タオルの差し出しを廃止、タオルラック導入(2018年より採用)

ボールパーソンによるタオルの差し出しが、2018年より廃止されました。

なので汗をふくには、コート外のタオルラックまで自分で歩いていかなければなりません。

 

ウェアラブル・テクノロジーの着用OK(2019年より採用)

ATPツアー大会では史上初となる試みで、選手はウェアラブル端末を着用した状態でプレーすることが認められています。

実戦から得られるデータは、選手やチームにとって貴重な財産となるはずです。

スポーツ界全体がデータ活用を推し進めている現状ですので、テニス界も時代に取り残されないよう対応していって欲しいですね。

 

ビデオレビューで判定精度向上(2019年より採用)

ツーバウンド後の返球やラケットによる二度打ち、キャリー、ネットへのプレーヤーやラケットの接触など、主審の目視では判定しづらい場面では、ビデオレビューの確認によるジャッジが認められます。

プロ野球のリクエストルールみたいなものですね。

 

ということで、2019年で3度目の開催となるNext Gen ATPファイナルズの独自ルールについてでした。

毎年のように改良されるので、ルールの完成形は存在しないのかもしれませんが、ショットクロックのようにATPツアーに導入されるものも少なくないはずです。

 

ルール面でもテニスの未来に目を向けているNext Gen ATPファイナルズ。

独自ルールを一旦受け入れて、いつもと一味違ったテニス観戦を是非お楽しみください!