プロ野球のシーズンオフに毎年注目されるFA(フリーエージェント)制度。

有名選手が他球団と交渉を行い移籍することで、リーグ内の勢力図にも大きく影響を及ぼしかねない、プロ野球の一大イベントです。

 

そんな野球のフリーエージェントには、取得のために必要な年数など様々なルールがありますがご存知でしょうか?

そもそもFAとはどういう意味なのか等も含め、プロ野球・フリーエージェントについてまとめました。

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プロ野球のFA(フリーエージェント)の意味

フリーエージェントの意味は、英語のFree Agentを直訳すると「自由(自主的)行動者」となり、アメリカで認識されているのは「自由契約選手」の意味。

しかし、プロ野球でよく見かける自由契約は戦力外選手に近いニュアンスが多く、自由契約選手のことをフリーエージェントとは日本ではあまり言いません。

 

プロ野球のフリーエージェントとは、いずれの球団とも選手契約を締結できる権利をもつ選手のこと。

つまり、プロ野球12球団と契約交渉をする権利を持った選手のことで、「FA権を取得した選手」という表現がよくされます。

プロ野球のFA(フリーエージェント)
いずれの球団とも選手契約を締結できる権利をもつ選手のこと(=FA権を取得した選手)。
権利を取得した選手がFA宣言をすることで、全球団との交渉がスタートします。
誰でもFA宣言を出来るわけではなく、権利を取得するには条件があります。

フリーエージェントには「国内FA」と「海外FA」の2種類があります。

国内FAは日本プロ野球の12球団と自由に契約交渉ができるようになり、海外FAは日本プロ野球だけでなく外国のどんなプロ野球球団とも交渉が可能になります。

国内FA権、海外FA権の取得条件

プロ野球でフリーエージェントになるには、一軍在籍期間が条件を満たさなければなりません。

国内FAと海外FAとは少し差があり、プロ入り前の境遇や時期によっても差があります。

 

プロ野球シーズン中に一軍に145日以上いた(出場選手登録日数が145日以上の)シーズンを「1シーズン」と計算して、8シーズンになると国内FA権、9シーズンになると海外FA権を取得できます。

また、2007年以降のドラフトでプロ入りした大学生・社会人は7シーズンで国内FAを取得。

開幕からシーズン終了までずっと一軍にいれば約190日なので、離脱が一ヶ月程度であれば「1シーズン」としてカウントされることになります。

 

ちなみに、145日に満たないシーズンがある場合、それらのシーズンの日数を全て合算して145日に達したものを「1シーズン」で計算します。

 

また、一度FA権を行使して(FA宣言して)どこかの球団と契約した選手は、その後「4シーズン」に達すると海外FA権を取得します。フリーエージェントで移籍した選手は、次にFA宣言出来るのが最低でも4年後というルールです。

 

FA権は取得しても、行使しなければそのまま翌年以降に繰り越されます。

プロ野球で複数年契約が多く交わされるのは、FA権を取得した主力選手に行使させない目的も理由に含まれています。

 

これからプロ入りする選手たちは、フリーエージェントで移籍をするまで最低でも7年(高卒は8年)はドラフト指名された球団で出場する必要があります。フリーエージェントでメジャー挑戦するなら9年必要です。

(独り言)本当は「故障者特例措置」や「先発ローテーション特例措置」なる細かいルールもありますが、本記事はFAの概要解説記事のため割愛します。詳しくは日本プロ野球選手会公式ホームページ等をご参照ください。

フリーエージェントのルールについて

フリーエージェントで主力選手が他球団へ移籍すると、その見返りに選手や金銭を補償してもらえるルールがあります(俗にいう人的補償や金銭補償)。

しかし、補償だけでも長文の記事が新たに完成するくらい内容盛りだくさんなので、今回は割愛させて頂きます...。

別記事で野球のプロテクトについて解説しているので、人的補償制度やプロテクト枠について知りたい方はそちらをご覧ください。

 

FA権を取得した選手は、日本シリーズ終了翌日から7日間以内(土日祝除く)に権利を行使するかどうかを表明します。

行使した選手は日本シリーズ終了翌日から8日目にあたる日に「FA宣言選手」として公示され、公示翌日からはプロ野球全球団が契約交渉を行えるルールになっています。

 

前述の通りFA権は行使しなければ繰り越されるので、実はフリーエージェントのプロ野球選手は大人数。

2018年度は合計91人もFA宣言できるプロ野球選手がいました(国内FA25人、海外FA66人)。

しかし、実際にFA宣言をしたのは浅村栄斗、西勇輝、丸佳浩、中村剛也、炭谷銀仁朗の5人。おかわり君こと中村剛也以外は他球団に移籍することとなりました。

 

FA宣言は、年俸面や起用法の希望を他球団に聞きたい目的で行うこともあれば、他球団へ流出するかもと自球団を牽制して年俸等の有利な条件を引き出す目的で行うこともあります。

このあたりの駆け引きも、ストーブリーグの見所の一つですね。

 

最後に余談ですが、冒頭の広島カープのユニフォームを着た2選手は黒田博樹と新井貴浩。

黒田はフリーエージェント(海外FA)でメジャー移籍したのち、メジャーの高額オファーを蹴って2015年から古巣復帰。

新井は同じくフリーエージェント(こちらは国内FA)で阪神タイガースへ移籍したのち、そこそこの活躍を見せるものの最終的には自由契約を申し入れて退団。その後、獲得に動いてくれた広島に出戻りしてからは息を吹き返し、2016年の25年ぶりのリーグ優勝に貢献しました。

 

フリーエージェントで球団を去ったものの戻ってきてくれて、目先の勝利のみならず球団の発展にまで貢献してくれる。FAにまつわるドラマは他にも数多く生まれてきています。

丸佳浩は巨人移籍でいわれのない誹謗中傷を受けているとのことですが、もう少し長い目で見てあげられればと思います。予想もしなかったようなドラマが、また生まれるかもしれません...。

 

 

以上、プロ野球のフリーエージェントについてでした!

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