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テニス関連のニュースをチェックしていると、たびたび目にする「オープン化以降」の文字。

全豪オープン2016では、アンディ・マレー&ジェイミー・マレーが兄弟としてシングルス・ダブルスでそれぞれ決勝進出を果たした際、「兄弟での単複決勝進出はオープン化以降で初」とピックアップされていました。

 

そんなオープン化の意味、調べてみると色々と知らなかったことがありました。

今回は、テニスのオープン化についてまとめています。

オープン化とは「グランドスラムへのプロ出場の解禁」

4大大会として、毎年4大会が開催されているグランドスラム。

その中でも最も歴史ある大会がウィンブルドン選手権で、1877年にスタートしました。

その後、1881年にアメリカ国内選手権(全米OPの前身)、1891年にフランス選手権(全仏OPの前身)、1905年にオーストラレージアン・テニス選手権(全豪OPの前身)が創設され、途中戦争などによる中断もありましたが、4大大会として現在まで開催されています。

余談ですが、フランス選手権は1925年までフランス人しか出場資格のない大会だったそうです。何だか歴史を感じますね😓

 

そんなグランドスラムは、もともとはアマチュア選手しか出場できませんでした。

1930年頃から、グランドスラムで結果を残した選手はプロに転向して、プロフェッショナル・グランドスラム3大会(全仏プロテニス選手権、全米プロテニス選手権、ウェンブリー・ワールド・プロテニス選手権)に挑戦するようになります。

それによって必然的にグランドスラムの競技レベルが落ちていき、空洞化がテニス界のジレンマになっていました。

 

この流れを解消すべく導入されたのが、グランドスラムへのプロ出場の解禁

この改定がオープン化と呼ばれるもので、1968年のことです。

その年の全仏が、オープン化されてから初めてのグランドスラムでした。

 

全豪・全仏・全米の「オープン」は、オープン化の名残

オープン化以降、ウィンブルドン選手権以外の大会名は変更されました。

それぞれ全豪オープンテニス、全仏オープンテニス、全米オープンテニスとなって、今日まで熱戦が繰り広げられています。

 

ゴルフでもテニス同様、年間に権威ある4大会(メジャー選手権・4大メジャー)が開催されますが、その内訳は次の通りです。

  • マスターズ・トーナメント
  • 全米プロゴルフ選手権
  • 全米オープン選手権
  • オープン選手権

オープンと名の付く大会は、プロ・アマで出場資格が制限されていないので、アマチュアの有望株が活躍することもあります(テニスでアマチュアが活躍することはまずありませんが)。

 

テニスの全〇オープンも、従来のアマチュア限定からプロ出場解禁、つまりプロ・アマで出場資格が制限されていないことを示す名称となっています。

ロッド・レーバーがずっとアマチュアなら最多優勝記録保持者?

テニス界で輝かしい功績を残し、全豪オープンのスタジアムの名称にもなっているロッド・レーバー

オープン化以降、初めて年間グランドスラムを達成した偉大な選手です(1969年)。

 

そんなレーバー、実はオープン化以前の1962年にも年間グランドスラムを達成しており、グランドスラム優勝回数は11回にのぼります。2度の年間グランドスラムは、もちろん唯一の記録です。

 

あらゆる記録がオープン化以降を基準に比較されますが、グランドスラム優勝回数だけは何故かオープン化以前も数に含まれています。

ここで気になることが...。

仮にプロ転向した1963年からオープン化までの5年間も、レーバーがずっとアマチュアとしてグランドスラムに出場していたとしたら......彼の通算勝利数はとんでもない記録になっていたかもしれません。

と言うのも、実はその5年間にプロフェッショナル・グランドスラム15大会で14度の決勝進出、8度の優勝を飾っていたからです。

単純にプロ大会での8度の優勝を合算すると19勝となって、ロジャー・フェデラーがウィンブルドン2017優勝で到達した数字と同じになります。

 

ちなみに、ピート・サンプラスに抜かれるまで最多優勝12回を誇ったロイ・エマーソンは、全てオープン化以前の優勝、そのうち10勝はレーバー不在の5年間に達成していました(だからといってエマーソンの功績が素晴らしいことに変わりはありませんが、オープン化以降は1勝も出来なかったのが、年齢による衰えだったのか、あるいは...)。

知る由もありませんが、実際にオープン化以前のグランドスラム大会のレベルがどの程度だったのか、気になるところです。

 

 

100年以上の歴史があるテニスのグランドスラム。

オープン化について調べることで、その歴史の重みのようなものを感じることができました。

マレーの77年ぶりウィンブルドン制覇や、錦織圭の全米オープン決勝進出がどれだけスゴいことなのか、少し分かった気がします。うまくまとめられない...

 

以上、テニスのオープン化についてでした!

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