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テニスのオリンピック出場資格について、ルールを調べた結果をまとめています。

※パリ五輪の正式ルールはまだ発表されていない(というかまだまだ変わる可能性がある)ので、リオ五輪・東京五輪の時のルールを紐解いています。

以下、リオ・オリンピックや東京オリンピック当時の内容となっています(近日編集予定)。

DAは「出場資格のある」ランキング上位56名(全仏終了直後)

DAとはDirect Acceptanceの略で、日本語で言うところの本戦ダイレクトイン(ストレートイン)です。

64ドローで行われるオリンピックのテニス。

64名のうち、56名は出場資格のある選手の中からランキング上位順に選ばれます。

 

基準となるランキングは全仏オープンの結果が反映されたランキングです(プロテクトランキング有)。

リオ五輪の時は6月6日付けのランキングで、8月6日から開催だったのでちょうど2ヶ月前のランキングでした。

 

さて、気になる「出場資格」の内容ですが、前述の通りデビスカップが登場します。

正確には、デビスカップ(男子)・フェドカップ(女子)の代表として出場で、2012〜2016年の4年間で3回以上出場しなければ資格が与えられずです。

ただし特例として、自国が4年間のうち3年以上ゾーンレベルでの出場(最上位のワールドグループではなくてゾーンⅠ〜Ⅳに属する状態)、またはキャリア通算で20回以上デビスカップ参戦歴があれば、3回→2回に軽減されます。

フェデラーが2回と案内を受けたのも、通算で27回の出場があるからです。

 

つまり男子シングルスの場合、まずデビスカップ出場数が基準を満たしている選手のうち、ランキング上位56名が選ばれます。

 ただし、1つの国に対して最大4名までしか参加できないという縛りがあります。

出場資格の残り8枠は「ITF推薦枠」×6 「IOC推薦枠」×2

残る8枠のうち、6つをITF(国際テニス連盟)が、2つをIOC(国際オリンピック委員会)が選考します。

残念ながらIOC推薦の2名の選考基準は分からなかったのですが、ITF推薦枠(6名)には基準があります

 

次に挙げるリストの数字の1番から優先順で、当てはまる選手が選ばれていきます。

  1. 開催国の選手にDAが1人もいない場合、その国のランキング最上位の選手を1人
  2. 6つの地域のうちでDAが1人もいない地域内で、選考時点で300位以内に入っている最上位の選手を1人(6つの地域とは、アジア・アフリカ・南アメリカ・中米とカリブ海地域・オセアニア・ヨーロッパのようです)あれ、アメリカ・カナダは...?
  3. 過去にオリンピック金メダル・グランドスラム優勝を達成した選手で、選考時点で200位以内に入っている選手を最大2人(3人以上いる場合はタイトルの数が多い方を優先、タイトル数が同じであれば、その時点でのランキング上位者を選出)
  4. 残りの枠のうち最大2人は、出場資格のある選手のうち、次に高いランキングの選手を2人選出(上位57、58番目)

 

上記の内容で選んだ上で、それでも枠が空いている場合は、ITFがIOCと協議して決めるらしいです。

 

(※2018年2月追記)

東京五輪では大陸予選枠が導入されると発表がありました。

上記のITF推薦枠6名には、2018アジア大会・優勝の1名、2019北南米大会・決勝進出の2名、2019アフリカ大会・優勝の1名に加え、欧州、オセアニアでDA出来なかったランキング最上位の選手を各1名ずつ選出されます(ただし2020年6月8日付のランキングで300位以内に入っていることが条件です)。

(ソース元)ITF introduces Continental Qualification places for Tokyo 2020

リオ五輪はナダル・デルポトロが「ITF推薦枠」で出場?

リオ五輪はアンディ・マレーが見事金メダルを獲得しましたが、決勝の対戦相手ファン・マルティン・デルポトロはITF推薦枠での出場だったと思われます。

プロテクトランキングは7位だったものの、過去4年間でデビスカップ出場が2度にとどまり、通算出場数も11回だったため、DAならずでした。

ITF推薦枠の3.グランドスラム優勝経験者に該当したため、出場できたのでしょう。

 

3位決定戦で錦織 圭に敗れたラファエル・ナダルも、デルポトロと同じ理由でITF推薦枠の3.での出場が濃厚です(ランキングは4位でしたがデビスカップは過去4年間で2度の出場、通算でも17回)。

もっとも、ナダルは手首の怪我で全仏を途中棄権、ウィンブルドンも欠場していたので、選ばれたとしても出場が最後まで危ぶまれていましたが...。

見事に復帰し、男子ダブルスでは金メダルを獲得する活躍を見せました。

 

リオ五輪はポイント付与が無くなったことや、ジカ熱への懸念などが重なったため、欠場者が大量発生する事態に。

出場資格があった選手が不参加を表明するたびに次のランキング上位者が選ばれていき、106位の杉田 祐一、108位のダニエル 太郎らまで出場権を手にすることができました。

 

ちなみに、IOC枠の2名には、130位のミルザ・バシッチ(ボスニア・ヘルツェゴビナ)と278位のダリアン・キング(バルバドス)が選ばれていました。バルバドスってどこ...

東京オリンピック2020テニスの出場資格ルール

東京オリンピック2020テニスのシングルスに出場するためのルールは、大きく4つあります。

  • 国別対抗戦(男子はデビスカップ、女子はフェドカップ)にリオ五輪〜東京五輪の間で3回以上出場
  • 2020年6月8日付の世界ランキングで上位56名
  • 同じ国の選手は4名まで(ダブルス含め6名まで)
  • オリンピック開催時点の年齢が男子は14歳、女子は15歳以上

ちなみに、国別対抗戦の出場義務のうち、1回は2019年以降の出場が必要です(免除条件などは割愛)

また、2020年6月8日は全仏オープン決勝の翌日で、全仏の結果が反映された世界ランキングが発表される日です。

 

ランキング上位者が欠場した場合には、57位以下の選手が繰り上がりで出場権を獲得します(リオ五輪ではジカ熱への懸念から辞退者が続出したため、100位程度の選手まで出場できました)。

上記56名のほかに、大陸予選枠6名とITF(国際テニス連盟)推薦枠2名を加えた計64名で、トーナメント方式で試合が組まれます。

 

通常のプロテニスツアー大会では、敗戦した選手の試合はその後行われませんが、オリンピックでは準決勝で負けた者同士で3位決定戦を行い、銅メダリストを決定します。

 

 

以上、オリンピック・テニスの出場資格についてでした!