阪神ファンのみならず、関西人ならたぶん誰もが口ずさめる「六甲おろし」。
阪神甲子園球場の観客が大合唱の後、一斉にジェット風船を飛ばす光景が目に浮かぶ方も多いでしょう。
そんな六甲おろしですが、歌のタイトルとしては正式名称ではないのをご存知でしょうか。
今回は、六甲おろしにまつわる雑学と意味をご紹介します!
六甲おろしは正式名称ではない
六甲おろしは通称で、正式には「阪神タイガースの歌」という名前です。
実は現在の12チームの応援歌のうちでもっとも歴史が古い歌で、1936年に「大阪タイガースの歌」という名前で発表されたのがはじまりです。
「六甲おろし」と言えば間違いなく通じるので、曲名だと思っている方は大半ですが、正しくは「阪神タイガースの歌」です。
歌詞「オウ オウ オウオウ 阪神タイガース♪」のオウは
歌詞に登場する「オウ」は大阪に繋がる押韻です。
「阪神タイガース」のところが元々は「大阪タイガース」だったので、応援歌ができてからしばらくは「オウ オウ オウオウ 大阪タイガース♪」と歌詞が繋がって続いていました。
応援歌ができた当時からチーム名が阪神タイガースだったなら、「ハン ハン ハンハン...」になっていたかもしれません(ちょっと締まりがありませんが...)。
六甲おろしの意味|甲子園との関係は?
応援歌の正式名称が分かったところで、次に気になるのは「六甲おろしとはどういう意味なのか」ではないでしょうか。
「おろし」は漢字で「颪」(読めない!)と書き、「山などの高いところから吹き降ろしてくる風」のことです。
六甲颪とは兵庫県の六甲山系から吹き降ろす強風のことで、過去には死人や怪我人が出たこともあるほどの強い風だそうです。
だいたいは秋〜春にかけて吹く事が多いので、プロ野球のシーズン中には六甲颪はあまり吹きません。
甲子園で風といえば、左バッター泣かせの名物「浜風」が有名ですが、浜風と六甲颪は全くの別物です。
巨人の球団歌「闘魂込めて」と同じ作曲家
巨人の球団歌「闘魂込めて」も「阪神タイガースの歌」も、両方とも昭和の行進曲王こと古関裕而さんによって作曲されています。
ちなみに、甲子園の大会歌である「栄冠は君に輝く」も小関さんによる作曲です。
なんとなく六甲おろし、もとい阪神タイガースの歌とリズムが似てると思ってましたが、同じ方の作曲でした。
あなたは「六甲おろし」について、いくつ知っていましたか?
普段何気なく聞いている応援歌が、80年近い歴史のある音楽だったなんてビックリですよね。
是非、あなたの周りの阪神ファンにウンチクを傾けてみてください。
以上、六甲おろしの意味と雑学についてでした!