今年は7月に入ってから開催されるテニスのグランドスラム(四大大会)の一つ、ウィンブルドン選手権2017の開幕まであとわずか(予選は始まっています)。

 

昨年は、アンディ・マレーがミロシュ・ラオニッチを下して、2度目のウィンブルドン制覇を達成。

クイーンズ・クラブ選手権とあわせて芝シーズンは無敗と、芝との相性の良さを見せつけました。

 

一方、前年覇者だったノバク・ジョコビッチは、サム・クエリーに敗れてまさかの3回戦敗退…。

準決勝のフェデラーの転倒(その後シーズン全休)など、話題の尽きない大会でした。

また、トーナメント序盤では、マーカス・ウィリスの夢物語が大きくクローズアップされていましたね。

 

全英オープン関係の過去のブログ記事一覧はこちら

 

あれから約1年が経ち、勢力図もかなり変わってきています。

メインドロー発表と、オッズ・展望などについてまとめています。

ウィンブルドンのシード順は芝での戦績が反映

ドローの前に、今大会のシード選手について触れます。

 

グランドスラムのうちウィンブルドンだけが、シード順の決め方が特殊になっています。

先日も引用したので繰り返しになりますが、以下の通りです。

(1)最新(6/26付け)の世界ランキングのポイントに
(2)過去12カ月間に芝のコートで行なわれた大会で獲得したポイントの100%を加え
(3)さらにその前の12カ月間に芝のコートで行なわれた大会で獲得したポイントの75%を加える
この(1)+(2)+(3)のポイント合計でシード順が自動的に決まります。

現在ATP250の2大会が行われていますが、こちらでの獲得ポイントは反映されません。

つまり、32名のシード選手が決定しています。

 

【ウィンブルドン選手権2017 シード獲得選手】

  1. アンディ・マレー
  2. ノバク・ジョコビッチ
  3. ロジャー・フェデラー
  4. ラファエル・ナダル
  5. スタン・バブリンカ
  6. ミロシュ・ラオニッチ
  7. マリン・チリッチ
  8. ドミニク・ティーム
  9. 錦織 圭
  10. アレクサンダー・ズベレフ
  11. トマーシュ・ベルディヒ
  12. ジョー・ウィルフリード・ツォンガ
  13. グリゴール・ディミトロフ
  14. ルカ・プイユ
  15. ガエル・モンフィス
  16. ジル・ミュラー
  17. ジャック・ソック
  18. ロベルト・バウティスタ・アグー
  19. フェリシアーノ・ロペス
  20. ニック・キリオス
  21. イボ・カルロビッチ
  22. リシャール・ガスケ
  23. ジョン・イズナー
  24. サム・クエリー
  25. アルベルト・ラモス・ビニョラス
  26. スティーブ・ジョンソン
  27. ミーシャ・ズベレフ
  28. ファビオ・フォニーニ
  29. ファン・マルティン・デルポトロ
  30. カレン・ハチャノフ
  31. フェルナンド・ベルダスコ
  32. パオロ・ロレンツィ

 

ダビド・ゴファンとパブロ・カレーニョ・ブスタは欠場のため、シード圏外だったハチャノフとロレンツィがシードを獲得しました。

(6/29追記)

パブロ・クエバスが膝の故障で欠場となったため、ベルダスコが繰り上げでノーシードから第31シードに入りました。

 

ウィンブルドン2017のドロー(確定版)

6/30(金)にメインドローが発表されました!

予選勝者やラッキールーザーも反映させた最終ドローは以下の通りです。

 

トップハーフ

ボトムハーフ


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ウィンブルドン2017の優勝オッズ

オッズとは、賭け金に対する返戻金の倍率のことです。

オッズが2.0の選手に100円賭けて当たると200円になって返ってくる、といった感じです。

代表格のwilliamhill.comで、ドロー発表前後を比較しています。

 

(williamhill.com ドロー発表前6/27時点
1位:フェデラー 2.00
2位:マレー 4.50
3位:ナダル 5.50
4位:ジョコビッチ 6.00
5位:ラオニッチ 16.00
5位:チリッチ 16.00
7位:キリオス 20.00
7位:ズベレフ弟 20.00
9位:ディミトロフ 25.00
10位:バブリンカ 28.00
11位:ティーム 33.00
12位:デルポトロ 40.00
13位:錦織 66.00
13位:ツォンガ 66.00

 

BIG4が4人とも1桁のオッズ...今回はかなり優勝予想が難しい大会となっています。

※williamhill以外のオッズでも、すべてBIG4は1桁オッズでした 。

フェデラー 2.00〜3.25
マレー 3.00〜4.50
ナダル 4.00〜5.00
ジョコビッチ 5.00〜7.50

いくつか、マレー3.00、フェデラー3.25の予想もあります!

ドロー発表後のオッズ変動も楽しみです。

 

(6/29追記)

マレーが臀部の痛みのため、火曜・金曜のエキシビションを欠場してしまいました…。

オッズにも影響がありそうです。

 

(6/30追記)オッズに変化がありました。

(williamhill.com ドロー発表直後6/30時点
1位:フェデラー 2.00
2位:マレー 4.00(前回4.50)
3位:ナダル 5.50
4位:ジョコビッチ 6.00
5位:ラオニッチ 16.00
6位:チリッチ 18.00(前回16.00)
7位:ズベレフ弟 20.00
8位:キリオス 25.00(前回20.00)
8位:ディミトロフ 25.00
10位:バブリンカ 33.00(前回28.00)
10位:ティーム 33.00
12位:デルポトロ 40.00
13位:錦織 66.00
13位:ツォンガ 66.00

 

前回から変わっていない選手は、右に何も書いていません。

上位14名を見ると、(williamhill.comでは)なんとマレーだけオッズが改善されています!

エキシビション全休と不安な中ですが、追い風ドローと、コーチのイワン・レンドルの「心配ない」発言が心強いということでしょうか。

 

ちなみに他のオッズサイトでは、ナダルが2位に浮上しているものも多くあります(フェデ2、ナダル4、マレー4.5、ジョコ6など)。

 

(7/3追記)直前オッズを載せておきます!

(williamhill.com 大会開始直前7/3時点
1位:フェデラー 3.20(前回2.00)
2位:ナダル 5.00(前回5.50)
2位:ジョコビッチ 5.00(前回6.00)
4位:マレー 6.00(前回4.00)
5位:ラオニッチ 18.00(前回16.00)
5位:チリッチ 18.00
7位:ズベレフ弟 28.00(前回20.00)
8位:キリオス 33.00(前回25.00)
8位:ディミトロフ 33.00(前回25.00)
8位:バブリンカ 33.00(前回28.00)
11位:ティーム 50.00(前回33.00)
12位:ツォンガ 66.00
13位:デルポトロ 80.00(前回40.00)
14位:錦織 100.00(前回66.00)
14位:ジル・ミュラー 100.00
14位:フェリシアーノ・ロペス 100.00
14位:トマーシュ・ベルディヒ 100.00

 

フェデラーに集まっていた票が、ナダル・ジョコビッチに流れたような動きです。

 

マレーが4位転落ですが、オッズサイトによっては2位のままだったりマチマチです(ただし4位のサイトが多い)。

前哨戦優勝のジョコビッチが上昇し、ジョコビッチと3回戦で当たってしまうデルポトロが下降しています。

ただ、決勝の相手がモンフィスだっただけに、そこまで一気に期待値を上げていいものかどうか...難しいところです。

 

錦織がよりシビアな査定に変わっていますが、ミュラー・ロペス・ベルディヒらと同じ位置にいるのでこれぐらいが正当だと思います(優勝予想なので)。

 

(7/5追記)1回戦終了後のオッズです。

(williamhill.com 1回戦終了7/5時点
1位:フェデラー 2.00(前回3.20)
2位:ナダル 4.00(前回5.00)
3位:ジョコビッチ 5.50(前回5.00)
4位:マレー 6.50(前回6.00)
5位:チリッチ 16.00(前回18.00)
6位:ラオニッチ 18.00
7位:ズベレフ弟 25.00(前回28.00)
8位:ツォンガ 33.00(前回66.00)
9位:ディミトロフ 40.00(前回33.00)
9位:ティーム 40.00(前回50.00)
11位:デルポトロ 66.00(前回80.00)
12位:錦織 80.00(前回100.00)

 

フェデラーがまた2.00に復帰し、ナダルのオッズも向上しています。

逆にジョコビッチ、マレーがそれぞれ悪化...。

フェデラー VS ナダルの決勝が観たい!というテニスファンの意思表示なのかもしれませんね。

ツォンガが66.00→33.00とジャンプアップ。

チリッチも良い位置につけています。

 

(7/7追記)2回戦終了後のオッズです。

(williamhill.com 2回戦終了7/7時点
1位:フェデラー 2.00
2位:ジョコビッチ 4.00(前回5.50)
3位:ナダル 4.33(前回4.00)
4位:マレー 5.00(前回6.50)
5位:チリッチ 14.00(前回16.00)
6位:ラオニッチ 20.00(前回18.00)
7位:ズベレフ弟 25.00
8位:ツォンガ 33.00
9位:ディミトロフ 40.00
10位:ティーム 50.00(前回40.00)
11位:ベルディヒ 80.00
12位:錦織 100.00(前回80.00)

 

フェデラーは依然としてオッズ2.00。

圧巻のプレーを見せているジョコビッチが2位に上昇、マレーも上がっています。

BIG4の全員が好調なだけに、その4人が準決勝に残る予想もかなり多くなっています。

 

4人以外では、チリッチだけがオッズ向上。

順当にいけば、チリッチは準々決勝でナダルと対戦します。

 

(7/10追記)4回戦前のオッズです。

(bet365 4回戦直前7/10時点

1位:フェデラー 2.00
2位:ナダル 3.50
3位:ジョコビッチ 4.50
4位:マレー 5.00
5位:チリッチ 14.00
6位:ラオニッチ 25.00
7位:ズベレフ弟 25.00
8位:ディミトロフ 33.00
9位:ティーム 40.00
10位:ベルディヒ 80.00

williamhill.comの情報が取れなかったので、bet365にしています。

相変わらずBIG4に票が集まっている状態で、ナダルがジョコビッチを抜いて2位に浮上しています。


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ウィンブルドン2017の展望・優勝候補は...

マレーファンですが、優勝候補筆頭はフェデラーだと思っています。

 

クレーコートシーズン全休を経て、芝での試合に臨んでいる今シーズン。

復帰明けをトミー・ハースに挫かれたものの、ハレでは完全復活(というより進化?)を印象付ける快勝続きでの優勝。

 

オンザライズでさばいて相手の時間を奪うストロークや、意表をつくドロップショットにネットプレー...硬軟織り交ぜて相手を揺さぶるテニスには死角がありません。

スタミナ面だけやや不安がありそうですが、仕上がりが良ければ1試合当たりのプレー時間も短く収まりそうです。

いつでも想像のはるか上をいってしまうフェデラーなだけに、35歳で今季2つ目のグランドスラムタイトルを獲得しても、もはや何も驚きません...。

 

対抗馬はマレーです。

春先から不安定を極めている今シーズンですが、全仏では見事に復調してベスト4入り。

前哨戦のクイーンズ・クラブでも初戦敗退と浮き沈みが激しいのが気になりますが、地元の大観衆が見守るウィンブルドンでは躍進が期待できるはずです。

自身3度目のウィンブルドン制覇へ、直前のエキシビションできっかけをつかみたいところです。

 

次なる優勝候補のジョコビッチ、ナダルは1週目を切り抜けられるかが重要です。

3、4回戦までに必ずビッグサーバーとの対戦があるはずで、持ち前のリターン力を発揮して跳ね返せるかどうか。

2週目に残りさえすれば、一気に視界が開けてくるでしょう。

 

オッズだとラオニッチとチリッチが同位ですが、チリッチが抜けているように感じます。

ラオニッチは昨年ファイナリストですが、故障明けの影響で100%の力が出せない状態かもしれません。

 

チリッチはフェリロペに敗れたものの、前哨戦で準優勝。

強烈なサーブを軸にキープを続けて、ここぞの場面でブレイクに成功できれば誰が相手でもチャンスはあるでしょう。

 

キリオスは痛めた箇所が完治していたら可能性アリ、ズベレフ弟もハマればノーチャンスではないでしょうが、総合力ではBIG4に劣る印象です。

 

錦織は芝が苦手ではありますが、初のベスト8入りを果たして松岡 修造氏の記録に並べるかが注目です。

フィジカル全快で、何かきっかけを掴みさえすれば、それ以上の成績を残せるかもしれません。

 

 

昨年は雨の影響でミドル・サンデーに試合が行われたりしましたが、今年はどうなるのでしょうか。

個人的にはフェデラー VS マレーの決勝戦が見られれば、結果はどうであれ最高に幸せです。

 

ウィンブルドン2017は、7月3日(月)に開幕します!

 

P.S.

アンディファンの皆さん、またコメント欄で盛り上がっていきましょうね!

Let's Go Andy!!