全米オープンは大会5日目に差し掛かっています。
アンディ・マレーの2回戦は大会4日目に行われ、マレーはマルセル・グラノジェルスに6-4 6-1 6-4のストレートで勝利をおさめました。
しかし、サーブの出来が明らかに悪く、スコアの割には少しヒヤッとする内容でした。
目次
マレーの1stサーブ%がまさかの43%
試合を通して1stサーブの入りが悪く、自身のサービスゲームで常にキープに苦労していました。
第1セット、マレーサーブから始まり、相手サーブを早速ブレイク。
それからはお互いキープが進み、5-3でマレーがサービングフォーザセットを迎えます。
しかし、マレーの1stサーブは絶不調。
大事なこのゲームでブレイクバックを許してしまいます。
第10ゲームは一進一退の攻防が続き、7度のデュースが訪れる大接戦。
最終的には、3度目のセットポイントをものにしたマレーが、このセットを6-4で取りました。
第2セット以降はラリー戦で優位に
マレーは試合を通じてサーブの入りが悪く、苦しむ中でもラリー戦になると左右に効果的に打ち分け、ミスを誘うことで勝利を手繰り寄せました。
第1セットこそ、グラノジェルスの小さめテイクバックからの強打や、タイミングよく飛び出してくるネットプレーに手こずりましたが、リードをするとかなり落ち着いてプレーが出来ていました。
試合内容としてはストレートで勝てるような内容ではありませんでしたが、第1セットを6-4で先行できたのが非常に大きかったと思います。
やはり、グラノジェルスはやりづらいタフな相手です。
2時間22分かかりましたが、無事ストレートで勝利したので良かったです。
アーサー・アッシュ・スタジアム騒音問題がより浮き彫りに
試合後のインタビューで、大会当初から度々取り上げられてきた「アーサー・アッシュ・スタジアムの騒音問題」についてマレーも言及しました。
騒音問題とは、新設された開閉式屋根の影響で、屋根を閉じなくても音が反響してコート上に異様にうるさいというものです。
マレーの試合のように、突然の雨で屋根が閉じてしまうと相当ひどいようで、相手の打球音は全く聞こえず、審判のコールすら聞き取りづらい状況だったようです。
一部には来場しているファンのマナー問題も挙げられていますが、スタジアムの構造自体の欠陥と言えるでしょう。
すぐに解決する問題ではありませんが、特にアーサー・アッシュ・スタジアムでは静かに観戦することが求められそうです。
騒音問題については、ラファエル・ナダルがはじめて屋根が閉じた状態でプレーし、直後に「あれほどの騒音」と表現していたことからも、重大な問題だと言えます。
今後の動向に注目です。何か対策が必要です。
錦織はハチャノフに苦戦も無事3回戦進出
錦織の2回戦の相手はカレン・ハチャノフ。
20歳の若手のホープということで、どんな選手なのかあまり知らずに観戦しましたが、本当にホープでした。
198cmの長身から放たれるサーブは威力十分。セカンドサーブも縦回転が強いスピンサーブなので、浅くなったとしても抑えるのが困難で錦織は苦労していました。
そして何といってもバックハンドに光るものがあります。
マラト・サフィンを彷彿とさせる、シンプルな動作ながら力強いバックハンドストロークは、現状でも相当な武器です。
ダウンザラインとスライスの精度が上がり、フォアハンドに安定感が出てくると、いよいよランキング上位に顔を出してくるのではないでしょうか。
錦織は雨での中断で集中が難しい中でも、6-4 4-6 6-4 6-3で退け3回戦進出です。
途中、目の不調を訴える場面もあり、少し不安材料がありますが、このまま順当に勝ちすすんで欲しいものです。
ジョコビッチは2、3回戦とも相手選手が棄権
ノバク・ジョコビッチは前回記事で触れた通り、1回戦で6年ぶりにセットを落とす出だしとなりましたが、2回戦の相手イリ・ベセリは開始前に棄権。
3回戦のミカエル・ユーズニーは、ジョコビッチからみて第1セット4-2となったところで棄権を申し入れ、わずか31分で試合終了となりました。
ジョコビッチは2、3回戦合計の試合時間が31分です。
そして、順当にいけば準々決勝で当たる予定だった第7シードで2014年覇者のマリン・チリッチが、地元アメリカのジャック・ソックに4-6 3-6 3-6で敗れ、3回戦敗退です。
次に当たるはずだった第20シードのジョン・イズナーもカイル・エドモンドに4-6 6-3 2-6 6-7(5-7)で敗退...。
エドモンドはウィンブルドン直後のデビスカップで、イギリスのエースとしてマレーに代わって勝利に貢献してから自信を持ってプレーできていますね!
しかし、今大会はジョコビッチに追い風が吹いているような感じです...。
マレーの3回戦の相手は、イタリアのベテラン、パオロ・ロレンツィです。全米オープン初の3回戦進出となっています。
34歳ながら、今年は7月にクレーでツアー初優勝を飾ってますし、調子は悪くなさそうです。
2回戦のようにサーブが入らないと苦戦も予想されますので、しっかりと修正してのぞんで欲しいものです。
Let's Go Andy!!