全仏オープンテニスは11日目に、準々決勝4試合が行われました。
勝利をおさめたのは、ラファエル・ナダル、ドミニク・ティーム、スタニスラス・バブリンカ、そしてアンディ・マレーの4人です。
そして大会13日目の今日、行われる試合は次の通り。
- アンディ・マレー VS スタニスラス・バブリンカ(第1試合)
- ラファエル・ナダル VS ドミニク・ティーム(第2試合)
両方ともフィリップ・シャトリエで行われ、マレーのバブリンカ戦は12:45スタート(日本時間だと19:45)です!
(はじめ18:45〜と書いてました、ボケてます...)
さて、日本中(世界中)が注目した錦織戦に軽く触れていきます。
錦織の最高のパフォーマンスが出た第1セット
両者とも万全とは言い難い中での対戦となった準々決勝。
第1セットは錦織の時間で、マレーはなす術がありませんでした。
全米オープン2014準決勝のジョコビッチ戦、最終セットを見ているかのような錦織の猛攻。
彼がマレー対策として挙げていた「攻めのテニス」を、しっかりとやられていました。
マレーの打球が悪かったわけではなく、錦織が良すぎました。
ただ、なす術なしと書きましたが、マレーのフォアは今大会一番の出来でしたし、バックのクロスも徐々に深めにおさまるようになっていきます。
第1セットは錦織の時間が続いていましたが、フォアのクロスの切り返し(軽く跳ねながら打つやつです)などで押し込む場面もあり、突破口はあるなと感じていました。
33分で終わった第1セット、しかしこの時間がずっと続くとは思えません。
大事なことなので2回目ですが、今日のアンディのフォア、調子良いです。後半に期待。
— mori_ichi_ (@mori_ichi_) 2017年6月7日
テニスファンはほぼ全員が思っていたでしょうが、どこかでマレーの反撃が始まる予感を含みつつ、試合は第2セットへ…。
危惧していた外的要因発生!と思ったらマレーの様子が...!?
第2セット序盤もまだ錦織の時間。
なんとか粘りながら、錦織のテニスが落ちるのを待ちます。
錦織のバックにアンフォーストエラーが出始めたあたりから、少しずつマレーにもチャンスが訪れるように。
少なくとも、自身のサービスゲームは集中してキープを続けたいと思っていた矢先、まさかの事件が...。
トスのやり直しでタイムバイオレーション(この試合2度目)を取られ、ファーストサーブがフォルト扱いにされてしまいました...。
風もあり日差しも眩しい、難しいコンディションだっただけに厳しい(おかしい?)判定でしたが、猛抗議をしても覆らず。
マレーは外的要因によって試合への集中が削がれパフォーマンス低下を招くことが多いので、「また錦織戦でおかしなことになった...」と絶望感が襲ってきました。
しかし、ここでマレーはイライラを爆発させ、それを力に変え始めました!
セカンドサーブを良いところに決めてポイントを奪うと、次のポイントも連取、ついに大声でカモンと叫び、ここから波に乗っていきました!
ちなみに、「世界ナンバーワンは怒りを力に変える強さがある」と書いた記事を見かけましたが、それは結果論だと思います。
むしろマレーは怒りや動揺に足を引っ張られ、集中力散漫になるタイプ。
怒って強いなら、全米の錦織戦も勝っていたはずですが...。
マレーの嫌らしさの最たる例は「とりあえず上げとけ」
第3セットも第4セット序盤もブレイク合戦。
錦織はアップダウンを繰り返しながらも、マレーがもたついたタイミングではしっかりと集中しポイントに繋げていました。
WOWOWの解説で松岡 修造氏が「錦織のメンタル」について語っていたようですが、タイブレーク以外は頑張っていたと思います。
タイブレークで萎んでしまったのは残念でしたし、悔やまれますが、それ以外では持ち前のお天気さんぶりを発揮し(パフォーマンスがコロコロ変わる)、それが効果的な場面もありました。
マレーも相変わらず、ブレイクした後すぐにブレイクバックを許したり、サービング・フォー・ザ・セットは落としたりと、らしさ全開。
しかし、グダグダになりかけながらも、しっかりと錦織の数少ないウィークポイントは意識し続け、勢いに乗せませんでした。
具体的には、マレーが苦しい場面になると全て高くロブを上げていた点です。
「錦織のスマッシュの威力を考えると、このクレーコートならラリーを再開できるかもしれない」という思いはあったはず。
この「とりあえず上げとけ」作戦は、今後も錦織戦で活躍することでしょう...。
マレーはバックのクロスで、試合を通して錦織の深めをえぐっていました。
第1セットこそフォアに回り込んでいた錦織ですが、ポジションを下げられると同じ展開は難しくなります。
ほんのちょっとのポジションの差ですが、じわじわと追い詰めるマレーのストロークに屈する形で、ミスが増えてしまったのが一番の敗因です。
マレーのいやらしさが存分に発揮された試合中盤以降でした。
バブリンカ戦は今大会一番の出来が求められる
次の相手は2年連続同じ相手、バブリンカです。
昨年は素晴らしいサーブとストロークの出来で、攻めの姿勢を貫いて勝利しましたが、今年はどうでしょうか。
バブリンカはこれまで1セットも落とさず、絶好調だったマリン・チリッチもストレートで一蹴してきており、やはりグランドスラムでは強いです。
マレーから早めに角度をつけて仕掛けて、ネットプレーやドロップショットも織り交ぜてマレーペースで試合を進める必要がありそうです。
ファーストサーブ・セカンドサーブとも精度が求められるのは言うまでもありません。
スロースターターは封印して、スタートダッシュを期待しています!
全国・海外のアンディファンの皆さん、残り2試合観戦できるように、まずはこの試合を熱く応援しましょう!!
ちょっと駆け足でまとめちゃってるので、空き時間にリライトしていきます(朝がブログ執筆時間ですが、最近寝坊気味で、この記事も所要時間20分ほどの走り書きです)。
Let' Go Andy!!