全仏オープンテニス2017は5日目を迎え、トップハーフの2回戦が行われました。
大会4日目とあわせ、シード選手で2回戦敗退は次の4名です。
- (第13シード)トマーシュ・ベルディヒ
- (第18シード)ニック・キリオス
- (第23シード)イボ・カルロビッチ
- (第30シード)ダビド・フェレール
クレー巧者のフェレールが2回戦敗退...時の流れを感じます。
ベルディヒは腰を痛めていた中での一戦で、本来のプレーができなかったようです。
ベルディヒを破ったカレン・ハチャノフが、3回戦でジョン・イズナーと対戦します。
また、勝てばアンディ・マレーとの対戦のチャンスがあったニコラス・アルマグロが、ファン・マルティン・デルポトロとの試合途中で無念のリタイア。
膝の状態が悪くて続けられないことが分かって、コート上で頭を抱え倒れ込んで号泣、その後もアルマグロの涙はおさまる気配がありません...。
Huge amount of heart from @DelPotroJuan at @RolandGarros.❤️
???????? Nicolas Almagro (knee) forced to retire v. ???????? JM Del Potro.#RolandGarros2017 pic.twitter.com/DvzjYaatft— Tennis Channel (@TennisChannel) 2017年6月1日
故障でプレーできない苦しみ・悔しさを誰よりも分かっているであろうデルポトロ。
ベンチに移動してからも、アルマグロに付き添って言葉をかけ続けていたのが印象的でした。
ローマ・マスターズ2回戦のナダル戦に続いて、棄権負けとなったアルマグロ...1日も早い復帰をお祈りします。
さて、ひと泣きしたところで、ここからはマレーの2回戦を振り返ります。
目次
クーリザンのサーブと速い攻めに手こずり第1セットを失う
2回戦の相手は元全仏ジュニア王者(2006年)のマルティン・クーリザン。
爆発力のあるテニスが魅力で、ATPツアー大会で決勝進出すると全て優勝という無類の勝負強さを持っています(シングルスが5戦5勝、ダブルスが4戦4勝)。
クレーでは初対戦となります。
相変わらずのスロースタート(そろそろ例外が欲しい)につけ込まれ、第3ゲームでブレイクされたマレー。
第10ゲームでブレイクバックに成功してタイブレークに持ち込んだものの、大事な場面でダブルフォルト+クーリザンのストロークの強さに押され、セットを先行される苦しい立ち上がりとなりました...。
このセットだけでクーリザンのウィナーは何と20本!
マレーはクーリザンのセカンドサーブに、手を焼いている様子でした。
このままではいけないと、セットが変わって作戦変更を試みたマレー、これが見事にはまります。
中盤以降はテニス界屈指のディフェンスで逃げ切り態勢
具体的には第2セット以降、リターンのポジションをあえて下げて対処するようになりました。
角度あるサーブを適切な打点で捉えるための策で、場合によっては消極的なプレースタイルに繋がりかねませんが、この試合では効果てきめん。
リターンでのミスショット減少がクーリザンにプレッシャーを与えることとなり、クーリザンにアンフォーストエラーが増え出します。
こうなるとマレーペースで、持ち前のフットワークと読みを生かしたコートカバーリングが光りはじめ、ラリー戦で優位に立てるように。
第2・第3セットは共に2ブレイクに成功する上々の内容で、一気に試合の流れをたぐり寄せました!
「このままの勢いなら試合終了まであと少し」かと思いきや...クーリザンはそこまで甘い相手ではありませんでした。
一か八かの強打+ドロップで盛り返すクーリザン
最高位24位の実力者であるクーリザンは、第4セットでは序盤からギアを上げて襲いかかってきました。
とんでもない打球速度のフォアハンドストロークに、絶妙なドロップショットも多めに織り交ぜてマレーを揺さぶります。
第2ゲームでブレイクを許すも、ゲームカウント5-3・クーリザンのサービング・フォー・ザ・セットを攻略して土壇場で追いつき、このセットもタイブレークに突入。
厳しい戦いとなりましたが、最後まで集中してボールに食らいついたマレーがタイブレークを7-3で制し、試合終了となりました。
1回戦と同じく、よく声も出て、足も動いていたマレー。
フィジカル面・メンタル面とも不安はほぼ無いと言っていいです。
マレー自身、第2セット以降、気持ちを切り替えて戦術を組み立てられた点に手応えを感じていました。
コート内をところ狭しと走り回り、無尽蔵のスタミナで相手を追い詰めていく、2016年好調時のマレーが戻ってきています!
読みも素晴らしく、心配していた試合勘も問題なくなってきている印象です。
ファーストサーブの確率に浮上の兆しが見えないことだけが気がかりですが...。
次戦は6/3(土)VS デルポトロ(デ杯リベンジマッチ)
3回戦の相手はデルポトロ。
過去2試合は、リオ五輪の決勝戦と、デビスカップでの対戦でした。
リオ五輪では見事セットカウント3-1で勝利し金メダルを獲得しましたが、祖父の死の直後に行われたデ杯ではフルセットの末惜敗。
今回はデ杯のリベンジマッチとなります!
過去の対戦成績は6勝3敗とリードしてますが、ストレートでの勝利は2009年のマドリード・オープンのみ。
残りは全てセットを取り合う接戦です。
早くも大きな山場を迎えたマレー。
ここまで順調に調子を上げてきているだけに、デルポトロのサーブとフォアを封じる展開に持ち込んで、勝利をおさめてください!
コメント欄が活気付いてから、マレーが水を得た魚状態です(レンドルを得たナイト)!
また熱い応援コメントもお待ちしてます!
どなたでもお気軽に、一言残していってくださいね!!
Let's Go Andy!!