韓国No.1の21歳チョン・ヒョンが、2017年から新設されたNext Gen ATP Finalsで見事優勝、初代王者となりました!
この大会での優勝はツアータイトルに数えられるということで、記念すべきツアー初優勝も達成です。
うわあああ、チョン・ヒョンやってのけた‼️‼️
Next Genファイナル優勝おめでとう😄✨錦織、杉田らとともに、アジアン勢力を大きくしていけますように👍🏼
— mori_ichi_ (@mori_ichi_) 2017年11月11日
色んな意味で注目を集めていたNext Genファイナル、その全ての試合を観戦することはできませんでしたが、チョン・ヒョン優勝の瞬間はしっかりと見届けられました。
1つ年上の西岡 良仁とはかつてIMGアカデミーでルームメイトだったらしく、若い2人のこれからの活躍に期待が高まります。
今回は、韓国出身のスター候補、チョン・ヒョンのプレースタイルと歩みについてまとめています。
チョン・ヒョンは1年ぶりに年末50位台復帰!
2015年に年末ランキングを51位で終え、同年のATP Most Improved Player of the Year Award(最も成長著しい選手に贈られる賞)を受賞したチョン・ヒョン。
2016年こそランキングを落としたものの、見事に再浮上してきて、2017年9月にはキャリアハイとなる44位を記録します。
年末ランキングも59位と、1年ぶりに50位台でのフィニッシュ。
念願のツアー初優勝を最終戦で達成(ちなみに全勝優勝なのでボーナスもGET)し、充実の1年を最高の形で締めくくりました。
ジョコビッチに似ているチョン・ヒョンのプレースタイル
チョン・ヒョンのプレーの魅力は、何と言っても鉄壁のディフェンス。
前後左右に振り回されても、強靭なフィジカルと軽快なフットワークを生かしてボールを拾い続けます。
拾い続けると言ってもただ返すだけではなく、フラット気味のストロークで打ち返すことが多いので、深めに決まれば一気に相手を押し込めます。
特にバックハンドは、対戦したラファエル・ナダルも絶賛したほどの質の高さです。
最終戦でも、相手の猛攻に耐えつつ、カウンターパンチを浴びせて形勢逆転、そのまま強打で返り討ちにする場面がよく見られました。
また、最終戦で際立っていたのはメンタルの強さ。
専属のメンタルトレーナーの女性の姿もたびたび目撃されており、若いうちからしっかりとメンタルも鍛え上げています。
試合中、優勢・劣勢に関係なく常にポーカーフェイスで飄々(ひょうひょう)としている様子は、心理戦の局面でも優位に立てそうです。
現時点でも好調時には、防御力のあるヤンコ・ティプサレビッチ(最高位8位)みたいに見えますが(たぶんメガネのせい)、経験値を積んで攻撃の引き出しが増えていけば、憧れの存在だと話すノバク・ジョコビッチにようになれる可能性を秘めています。
強靭なフィジカル・メンタルと、鉄壁のディフェンス。
そのプレースタイルを極めていければ「未来のジョコビッチ」と言ってもいいのではないでしょうか。
チョン・ヒョンが急にドロップを多用し始めたら要注意です!(ジョコップならぬチョロップ⁉︎)
ジョコビッチのように急にサーブが成長したりしたら、一気にTOP5入りも夢ではありません。
ちなみに、ジョコビッチとは1度だけ対戦があり、全豪オープン2016の1回戦で顔を合わせたチョン・ヒョン。
当時の記事から一部抜粋します。
ジョコビッチは試合中、チョン・ヒョンが良いショットを決めるたびに拍手を送るなど、終始余裕を見せていた。
しかし、試合後のインタビューで「チョン・ヒョンは今後トッププレーヤーになる潜在力を持つと評価されている選手の1人。彼の潜在力は疑いようがない」と称賛。
「背が高いがよく動く。攻守ともに素晴らしかった」とし、「もう少し経験と時間が必要だ」とアドバイスした。
実際に対戦したジョコビッチも、チョン・ヒョンの潜在能力の高さを認めていました。
まずはTOP30入り、アジア人シード選手として一層の活躍を!
これからますます活躍が期待されるチョン・ヒョンですが、そうは言ってもツアー初優勝を飾ったばかり。
各大会に予選免除で出場できる位置にはいますが、まず当面の目標はツアー2勝目とTOP30入りでしょう。
98位でスタートした2011年に、ツアー優勝こそなかったものの決勝進出2度を含む好成績で一気に年末ランキングを25位まで上げた錦織 圭のように、チョン・ヒョンも2018年が飛躍の年になる予感がします。
2011年、錦織の全豪オープンの成績は3回戦進出。
全豪オープンでチョン・ヒョンにはどんなドローが待ち受けているのか、日本勢との対決はあるのか...答えは約2ヶ月後に待っています。
杉田 祐一ら日本勢はもちろんのこと、チョン・ヒョンのこれからにも注目していきましょう!
※表記ゆれの大きい選手として知られていますが(チュン・ヘヨンなど)、当ブログではチョン・ヒョンでいこうと思います。