ジョン・イズナーとの4回戦に7-6(9-7) 6-4 6-3で勝利したアンディ・マレー。
第1セット、タイブレークで先にマッチポイントを握られ、尚もイズナーサーブという絶体絶命の状況が訪れていました。
1stサーブもワイド気味に入り万事休すと思いきや、鋭いリターンで形勢逆転、このポイントを凌ぐと一気にセット獲得に成功しました。
その後は危なげなくストレートで試合を締めたマレー。見事の一言です。
そして、相変わらず対ビッグサーバーの勝率が凄いです。
イボ・カルロビッチ(大先生)とは過去7戦で7勝無敗。
イズナーとの対戦も今回が5度目の対戦で全勝です。
ケビン・アンダーソンとは過去7戦で5勝2敗。
ビッグサーバーと言っていいのか微妙なところですが、ミロシュ・ラオニッチは少し苦手で過去8戦で5勝3敗です。(ビッグサーバーというよりは、サーブに強みのあるオールラウンダーの方が近いかもしれません。)
さて、前置きが長くなりましたが、雨による順延で1日ズレた準々決勝、対リシャール・ガスケ戦を5-7 7-6(7-3) 6-0 6-2で勝ち上がりました。
序盤から優位に試合を進めるも第1セットを落とす
先にブレイクしたのはマレー。ワンブレイクアップのまま第1セットを取りたいところでしたが、それを許さなかったガスケ。
4回戦で錦織を苦しめた強烈トップスピンのバックハンドクロスが、マレーも苦しめます。
早いテンポでアグレッシブなテニスを展開していたマレーですが、途中からバックハンドの精度が落ちていきます。序盤から多く使っていたドロップの精度も大事な場面で悪くなります。
第1セット途中からはラリーでのポイントがほぼガスケに入るようになり、その流れのままセットを落としてしまいました。
やはり調子の良い時、乗っている時のガスケのバックは驚異です。
何度もバックに回り込んでのウィナー(!)を決めていたのも流石でした。
第2セットも一進一退の攻防でタイブレーク突入
第2セットに入っても、両者譲らず白熱のラリーを展開。
緊迫した雰囲気の中、タイブレークに突入します。
マレーとしてはこのセットも落としてしまうと少し苦しくなります。
タイブレークでも先にミニブレークを許しますが、そこからの粘りは流石マレーと言ったところ。1-3から一気に7-3としてこのセットを取ってイーブンに戻しました。
1stサーブが低調でしたが、恐ろしい程チャージをかけて返球するブロックリターンと170km/h代のワイドサーブが試合を通して効果的でした。
第3セットでついにガスケが恒例のガス欠に
7-5 6-7と両セット60分超えの大接戦となったこの試合。
前にも触れていましたが、ガスケの心配材料として筆頭に挙げられるのが「フィジカル(スタミナ)面」。危惧していたことが起こりました。
ガス欠してしまったガスケは、ポイントへの執着を失い簡単にウィナーを許すようになりました。
一方、マレーは長期戦の疲れなどどこ吹く風で、自慢のスタミナを生かして憎たらしい程のディフェンス能力を見せつけます。
メンタル的にも消耗したガスケはあえなく残りのセットを0-6 2-6で落とし敗退となりました。
準決勝はバブリンカ!初の決勝進出なるか
もう一つ行われていた準々決勝は、スタニスラス・バブリンカがアルベルト・ラモスを6-2 6-1 7-6(9-7)で一蹴。
マレーはディフェンディング・チャンピオンであるバブリンカに挑むことになりました。ボトムハーフは残念ながら至って順当な勝ち上がりです(苦笑)
自身4度目の全仏セミファイナルですが、ここで一度も勝っていません。
そして、マレーは2012年の楽天ジャパンオープンでの勝利を最後に、バブリンカとは最近3試合は3連敗です。(通算では8勝7敗ですが、自信を付けたバブリンカは以前とは別人ですので参考にもなりません。)
しかも全てストレート負け...。
...しかし、ローマ・マスターズ(BNLイタリア国際)を制したことから2016年のクレーマレーは一段と強くなっているはずです。(疲労困憊状態のジョコビッチを倒しただけとは言わないで...)
苦手バブリンカの撃破→決勝でジョコビッチの生涯グランドスラムを阻んでの初優勝&残り全豪のみで生涯グランドスラム王手!
最高の流れです。
あ、トマーシュ・ベルディヒに準々決勝でジョコビッチを倒してもらうのがベストですね!
もし実現すれば、人気記事を文字って「トマーシュ・ベルディヒが空気でなくなった理由」という記事をアップします(笑)
錦織の敗退をうけ、日本メディアは殆ど注目・報道しなくなっていますが、全仏が熱くなるのはこれからです。
Let's Go Andy!!