現在行われているATP500の大会は2つ。
1つはアンディ・マレーが出場しているドバイ・テニス選手権。
もう1つはメキシコのアカプルコで行われている、アビエルト・メキシコ・テルセル(通称メキシコ・オープン)です。
メキシコ・オープンは錦織 圭が2015年に準優勝した大会としても知られています。
そんな2大会はランキング上位の選手も多数参加しており、3日目までを終えて早くも熱戦が繰り広げられています!
マレーはサーブの調子も回復し完全復活か
マレーの2回戦の相手は、ギリェルモ・ガルシア・ロペス。
スペイン人ながら、早いテンポのラリーを得意とするベテラン選手です(キャリア通算ではクレーが最も勝率が高くなっていますが、芝も得意です)。
1回戦では40%という最悪の出来だったサーブが、この試合では見事に復調。
ファーストサーブは59%の確率で入り(キャリア平均くらいです)、ポインツウォンが1st:86%、2nd:67%と完全にゲームの流れを掴みます。
ブレイクチャンスも1度しか与えず、オールキープと上出来な内容でした。
リターンゲームでも相手ファーストサーブで51%と驚異のポイント獲得率。
らしさを存分に出して6-2 6-0の快勝、試合時間は1時間12分でした。
準々決勝の相手はMr.迷惑ノーシードことフィリップ・コールシュライバーです。
フェデラーがドンスコイ相手に接戦を落とす
大会3日目、ドバイで最も注目を集めたのは、ロジャー・フェデラーの敗退です。
金星をあげたのは、エフゲニー・ドンスコイ(注:ネコではありません)。
第1セットは6-3でフェデラーが先取、第2セットでもタイブレークで6-4とフェデラーのダブルマッチポイント。
ここで、ワイドに良いサーブが入ったのですが、ドンスコイのリターンが上回りリターンエースが決まります。
食らいつくドンスコイ、第2セットを逆転でおさめると、続く第3セットもタイブレークを制し、番狂わせを演じました。
勝利の瞬間、ラケットを頭上に放り投げて喜びを表現しました。
【フェデラー VS ドンスコイのハイライト動画】
自己最高位は65位というドンスコイですが、最後まで集中して思い切りの良いプレーを続けられたようです。
フェデラーとしては不覚というか、残念な試合となりましたが、まだ体調(足)が万全ではなかったのかもしれません。
来週からはインディアンウェルズ、マイアミとマスターズ連戦を迎えるので、良い調整期間となるといいですね。
アカプルコではリオ五輪1回戦の再現カード
リオ五輪の1回戦と同じカードが、メキシコ・オープンの2回戦で再現されました。
ノバク・ジョコビッチ VS ファン・マルティン・デルポトロです。
デルポトロは順調に順位を上げてきていますがまだ32位で、今大会はシードが付いていません。
よりによってジョコビッチの山に入り、2回戦でぶつかることとなりました。
デルポトロは怪我が心配されていますが、フォアの破壊力は健在。
一方のジョコビッチもやはり底力があります。
劣勢であろうが簡単には諦めないメンタルの強さは流石です。
ライブでは観られませんでしたが、ハイライトを確認するだけでも、かなりの接戦だったことが分かります。
結果は4-6 6-4 6-4でジョコビッチが逆転勝利。
試合後は抱き合ってお互いの健闘を讃え合いました。
【ピックアップ動画 ジョコビッチの見事なポイント】
西岡 良仁がATP500で8強入りの快挙
日本期待の若手で、世界ランキングを自己最高の82位まで上げてきている西岡 良仁。
先日のメンフィス・オープン、デルレイビーチ・オープンでも勝利を上げ、着実に力を付けてきています。
そんな西岡、今大会1回戦で第7シードのジャック・ソックに3-6 6-2 6-1で逆転勝利をあげると、2回戦でもジョーダン・トンプソン相手に6-4 3-6 6-0で勝利。
見事ATP500の大会でベスト8入りを果たしました!
次に迎える相手は、何と第2シードのラファエル・ナダル。
身長170cmと超小柄ながら、粘り強いプレーで勝ち上がってきた自信を胸に、失うものはないので力を出し切って欲しいものです!
アカプルコベスト8!!
500の大会で初8に入りました。長いラリーが多い試合でかなり体力的にキツかったですが、最後までブレずにプレーできました。明日は昔から好きだったナダル選手と試合です。
出来ることを全力で出してきたいと思います!!— YOSHIHITO NISHIOKA (@yoshihitotennis) 2017年3月2日
昔から好きだった選手と試合が出来るなんて、素晴らしい経験ですよね。
今日はジョコビッチ選手に練習してもらいました!めっちゃ緊張してドキドキしながらテニスしてました笑
とてもいい経験させて貰いましたし、明日のアップもさせて貰えるのでとても嬉しいです٩(ˊᗜˋ*)و
素晴らしい1日になりました! pic.twitter.com/bnujNXRx3T— YOSHIHITO NISHIOKA (@yoshihitotennis) 2017年2月28日
今大会、ジョコビッチの練習相手として指名もされていた西岡。
飛躍のシーズンとなりそうな予感です。
先に述べた通り、1週間後には「春のマスターズ連戦」が始まります。
マレーはインディアンウェルズ(BNPパリバ・オープン)が苦手なことで知られていますが、今年こそランキング1位らしく好結果を期待したいものです。
(参考)BNPパリバが1年に2回?パリバ・オープンとパリバ・マスターズについて
そのためにもまずは、通算7度の優勝を誇るフェデラー敗退の追い風を受けて、しっかりとドバイを勝ち進み、タイトル獲得といきましょう!
Let's Go Andy!!