2017年、テニス界に大きなインパクトを残しているデニス・シャポバロフ

といっても、一気に名前が世界中に知れ渡ったのは2月に行われたデビスカップでの打球主審直撃事件ですが...。

そこから奮起して、ロジャーズ・カップでラファエル・ナダルを破る大金星(マスターズ・シリーズが始まった1990年以降で、18歳119日でのマスターズ4強入りは最年少記録)、全米オープンではベスト16入り(オープン化以降マイケル・チャンに次ぐ若さ)を果たすなど、実力で批判の声をかき消してきました。

 

彗星の如く現れたように表現されがちですが、ジュニアデビスカップの中心メンバー(シャポバロフら率いるカナダは史上初の優勝)で、第5シードとして出場したウィンブルドン2016ジュニアの部では優勝を飾った(ダブルスでも準優勝)、将来を嘱望されていた存在です。

2017年6月に日本のヨネックスと用具使用契約を結ぶなど、着実にスターへの階段をのぼっています。

 

2017年の秋には楽天ジャパン・オープンに出場するために来日したシャポバロフ(ちょっと残念なことになりましたが)

今回は、シャポバロフのプレースタイルと魅力に迫ります。

画像提供:gettyimage(697721736他)

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シャポバロフはアグレッシブベースライナー

シャポバロフのプレースタイルはアグレッシブベースライナーにあたります。

フォア・バックとも強力なストロークを軸にラリーの中でペースを握って、隙あらばネットアプローチを仕掛けてポイントを奪い取ります。

 

たとえラリー戦で劣勢であっても、粘り強くボールに食らいついて形勢逆転をうかがいます。

試合を通してコート狭しと馳け廻る様子は、ナダルやアンディ・マレーに通じるものがあります。

ストローク、サーブ、フットワーク。全てが一級品

ここからは、より詳しくシャポバロフのプレーにスポットを当てていきます。

ストロークは、スピードとスピンの共存した力強いショットが持ち味。

フォアの逆クロスと、バックのダウンザラインの威力はツアー屈指と言っても過言ではありません。

 

シャポバロフは、レフティーの片手バックハンドで戦う数少ないプレーヤーの1人。

有名どころではフェリシアーノ・ロペスが同じですが、シャポバロフのバックは羽ばたくような躍動感が特徴です。

 

また、コートの隅めがけて強烈なショットを叩き込み、打ち終わると同時にネットアプローチを敢行するケースが非常に多く見られます。

そのプレースタイルゆえ、ウィナーを量産できるのが強みです(現状ではアンフォーストエラーも量産しますが)

 

サーブは、身長183cmと特別上背があるわけではないものの、フェルナンド・ベルダスコを彷彿とさせるダイナミックなフォームから放たれる角度あるファーストサーブと、高く弾むセカンドサーブ(スピンサーブ)が特徴。

プレースメントが若干不安定なものの、打球そのものの質は完成されていると言えます。

 

ネットアプローチの多さを支えているのが、観るものを魅了する軽快なフットワーク

左右の振り回しに強いだけでなく、自身の攻撃時の縦の動きもスムーズで、あっという間にネットまで辿り着きます。

ただし、相手ドロップショットなどの揺さぶりには(現状では)あまり強くありません...。

 

そして、なんと言っても試合中のアグレッシブさには目をみはるものがあります。

多少のミスなど気にも留めず、ただひたすら攻撃的に相手に襲いかかります。

この不屈のアグレッシブさは、旧ソ連の代表チームで活躍した経験もある元プロテニスプレーヤーだった母親仕込みのようです。

(英語ですが、こちらでシャポバロフの幼少期からの経緯が記されています)

 

アグレッシブな姿勢はメンタルの強さにも直結しています。

まとめると、シャポバロフはストローク、サーブ、フットワーク、メンタルも含め、18歳ながらすでに一級品と言えます。

残る課題は戦術面とローボレー&スマッシュの精度

全てが一級品であれば、現状で世界屈指のプレーヤーになれているわけで...

多くはありませんが、いくつか課題も残っています。

 

その1つが戦術面、先に述べた相手からの揺さぶりへの対処もですが、特にネットアプローチの判断がまだまだ甘い印象です。

見切り発車でネットに詰めて、ライジングの返り討ちに遭うこともしばしば。

それでもネットプレーを止めようとしないのは、賞賛に値するとも言えますが…

 

そのネットプレーも、精度向上の余地が多くあります。

具体的には、ローボレーとスマッシュでのミスの多さが気になります。

(ローボレーは、ネットアプローチの判断ミスが原因かもしれませんが)

 

戦術面に話が戻りますが、チェンジオブペースなどで緩急をつけられるようになると、更に怖い存在になりそうです。

課題というよりは、伸びしろと言った方が的確かもしれませんね。

 

スター性抜群!シャポバロフの魅力

上記のようなプレースタイルで、シャポバロフは観客を自分の世界に引き込みます。

躍動感あふれるテニスは、たとえビハインドの状況であってもワクワクしながら見守れます。

(フィニッシュの精度がネックで、リードしててもハラハラなのはご愛嬌...)

 

テニス以外に目を向けると、会見での受け答えが非常にスマートで落ち着いているのも特長です。

18歳にしてこの完成度...これまでの短い人生で、一体どれだけの会見をこなしてきたのでしょうか。

母国のテニス人気を気にする発言などからは、国の未来を想うリーダーとしての風格すら感じさせます。

 

端正なマスクを崩しながら、長い金髪をなびかせてコート上でボールを追いかけ回るシャポバロフ。

コート外でも、今後ますます注目されること必至です。

 

2017年に初開催されたレーバー・カップのアレクサンダー・ズベレフ戦でも、世界中のテニスファンの視線を釘付けにしたシャポバロフ(結果は惜敗、ハイライトが下にあります)

 

カナダテニスが選出する2017年の最優秀男子選手賞を、ミロシュ・ラオニッチの7年連続を阻止する形で初受賞したシャポバロフ。

年末ランキングは51位と好位置につけています。序盤の活躍次第では、2018年の夏頃までにシード選手になれそうです。

 

スター性抜群の次世代No. 1候補、シャポバロフの活躍から目が離せません!!

 

シャポバロフのプレー映像

最後に、少しだけシャポバロフのプレー映像(2017年)を載せておきます。

 

【レーバー・カップ ズベレフ戦のハイライト】

【全米オープン2017・2回戦 ツォンガ戦のハイライト】

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