全豪オープンテニス2018は11日目、ついに準決勝まできました。ここからは1日1試合ずつ消化されていきます。
イギリスのカイル・エドマンドが自身初のGS準決勝の舞台でチリッチに挑みましたが、残念ながらマリン・チリッチにストレートで敗れました。
最終スコアは2-6 6-7(4-7) 2-6、試合時間は2時間18分。
客観的に見て、グランドスラムの準決勝としては物足りない内容だったことに異論はないでしょう。
メディカル・タイムアウトを取る場面もあり、フィジカルが万全でなかったことも含め、残念だったのは間違いありません。
しかしだからと言って、まだツアー優勝も果たしていない23歳になったばかりの若者が、並みいる強豪を押しのけ準決勝の舞台まで勝ち上がった輝きは失われません。
全米2016以来の2週目に残れただけでも御の字でしたが、アンディ不在の今大会で、大いに夢を見させてもらえました!
カイル・エドマンド、着実に、たくましく成長してくれています。涙が出ます。
お疲れ様でした。初のGSセミファイナル、初のTOP30入り、本当におめでとうございます!
強力すぎたチリッチのサーブ、ファーストが入ればほぼポイント取れず...
エドマンドは手負いの状態(途中から?)でしたが、持てる全てを発揮してチリッチに立ち向かっていました。
特にストローク戦では、第6シードのチリッチに引けを取らずに頑張りました。
こっそり前記事で宣伝していたバックのスライスも、はじめてエドマンドのプレーを見た人には新鮮に映ったのではないでしょうか?プレースタイルは力強さ・粗さを連想させますが、バックのスライスは繊細でプレースメントも良しです。
しかし...チリッチの強さの源泉はファーストサーブの威力です。
調子がよければストローク戦にすらなりません。
なんと、チリッチのファーストサーブが入った時のポインツウォンは90%にものぼりました。これはマッチスタッツで、セット別で見ると次のようになります。
(第1セット)86%(12/14)
(第2セット)95%(19/20)
(第3セット)88%(14/16)
この試合は、第2セットをエドマンドが取れればセットオールになって、「まだまだこれから!」という雰囲気に持っていけた可能性がありました。
エドマンドもかなり集中していましたが、ことごとくチリッチの強力サーブにねじ伏せられていました。それがスタッツにもあらわれています。
チリッチサーブは強力だなぁ…粛々とサービスキープしつつ、ワンチャンをモノにするしか…きっとチャンスはある‼️
— mori_ichi_ (@mori_ichi_) 2018年1月25日
ほぼノーチャンスでした。チリッチを褒めるしかありません...。
チャレンジの判定に対する猛抗議も、チリッチのサーブの強力さを物語っていたように思います。
(普段温厚なカイルがあそこまで怒りをあらわにするなんて...!)
なお、一旦フォルトと判定されたサーブに触れていたのに、IN判定にくつがえってチリッチのポイントが認められた同シーン。
通常だと「触れてさえいれば」リプレイ・ザ・ポイントになるケースが大半ですが、今回のは「アウトコールが打球処理後だった」ため、主審判断によりポイントが認められました。
※チャレンジシステムとポイントの扱いなどについては、別で詳しくまとめた記事がありますので、よろしければご一読ください。
結局、ブレイクポイントは第1セットに2度おとずれたのみでした。
チリッチの強さが遺憾なく発揮された一戦だったと思います。
3度目のGS決勝進出、おめでとうございます。
【チリッチ vs エドマンドのハイライト動画 】
もう1つの準決勝は、世界中が注目するチョン・ヒョン vs ロジャー・フェデラー
さて、もう1つの準決勝はチョン vs フェデラー。
ジョコビッチのような鉄壁のディフェンスを持つチョンが、流れるような動きで多彩な攻撃を繰り出すフェデラーにどう戦うのか...。
様々な予想がされている、世界中が注目する一戦です。
僕も1つ前の記事で(珍しく)この一戦のプレビューを書きました。
これ以上は話すことはありません。あとは試合を見守るのみです。
(でもナイトセッションは子どもの世話がダダかぶりで、帰りの電車くらいでしか観られない...😂)
以上、そろそろアンディの話題を記事にしたい@mori_ichi_でした。それではまた!