1月16日、ついに2017年の全豪オープンテニスが開幕しました!
京都では大雪&猛吹雪の中、都道府県対抗全国女子駅伝が行われていたりと真冬感がハンパないんですが、南半球のメルボルンは真夏です。
初日から早くも熱い戦いが繰り広げられました!
シードダウン3名、上位シードがフルセット3名と苦戦
全豪オープン初日は32試合が行われ、シード勢は16名が登場です。
登場したシード勢(上位シード順)
アンディ・マレー(1)
スタニスラス・バブリンカ(4)
錦織 圭(5)
マリン・チリッチ(7)
トマーシュ・ベルディヒ(10)
ジョー・ウィルフリード・ツォンガ(12)
ニック・キリオス(14)
ルカ・プイユ(16)
ロジャー・フェデラー(17)
ジョン・イズナー(19)
パブロ・クエバス(22)
ジャック・ソック(23)
アルベルト・ラモス(26)
バーナード・トミック(27)
ビクトル・トロイツキ(29)
サム・クエリー(31)
太字の選手がフルセットで辛勝、赤字の選手が1回戦敗退です。
上位シードではバブリンカ、錦織、チリッチがそれぞれフルセット発進という結果でした。
バブリンカの相手はマルティン・クーリザン。
当ブログでも度々紹介してきた「世界ランキング以上に強い選手」の1人です。ツアー5勝はダテじゃありません。
バブリンカはムラっ気なのがたまにきずですが、体力には絶対の自信があるので勝ち上がりさえすれば優勝候補です。
錦織の相手はアンドレイ・クズネツォフ。
線の細さといい、高速ラリーといい、母国の先輩ニコライ・ダビデンコと被ります。昨年の全豪オープンでは4回戦まで勝ち上がっていました。
錦織は苦戦したものの、5-7 6-1 6-4 6-7(6-8) 6-2で勝利しました。
【錦織 VS クズネツォフのハイライト動画】
チリッチの相手はイェジ・ヤノビッチ。
ランキング273位となっていますが、元ウィンブルドンベスト4(2013年)という輝かしい実績を持っています。
2m超えの長身から放たれるサーブは威力十分で、特にハードコートや芝コートでは厄介な選手です。
4-6 4-6と2セットダウンからの巻き返しで、残り3セットを6-2 6-2 6-3と取り返したチリッチが、見事逆転勝利を収めました。
さて、1回戦敗退となった3名のうち、クエバスとラモスはクレーコーターなのでまだ分かります。
が、ルカ・プイユの敗退は少し驚きました。対戦相手がランキング207位の19歳なので尚更です。
ブリスベン国際の棄権は、足のまめが原因でしたが、全豪に何か影響があったのかもしれません。
(ちなみにプイユはこれで4年連続の全豪1回戦敗退となりました)
期待のキリオスは快勝、フェデラーがグランドスラム復帰戦
キリオスは棄権での勝ち上がりを除けば最も良いスコアで勝利しました。
ガスタン・エリアスを相手に6-1 6-2 6-2の快勝。
10台でベスト8入りした2015年以来の好成績を地元で見せられるか、注目です。
真面目に集中してさえくれれば、優勝候補と言っても過言ではありません。
また、フェデラーがついに帰ってきました!
第3セット以降を見た感じだと、ときどきイージーなミスをしていましたが、尻上がりに調子を上げて、らしいプレーも随所に見られました。
フェデラーが参加するグランドスラムはやっぱり面白いです。
第17シードという似合わないポジションなので、順当ならベルディヒが3回戦で、錦織が4回戦で当たります。大迷惑です(笑)
マレーは準々決勝までいくと、おそらく上記の誰かとの試合になります。
誰が相手であろうと消耗戦は避けては通れなさそうです(できれば錦織来ないで欲しい...)。
マレーの1回戦は2時間47分で勝利
マレーの1回戦の相手はイリヤ・マルチェンコ。
過去の対戦は1度だけで、2011年の全豪2回戦でストレートで倒しています。
マレーは持ち前のスロースターターっぷりを遺憾無く発揮し、試合開始直後の自身のサービスゲームで3本のダブルフォルトを記録します(当然ブレイクされました)。
その後修正して5-3までいくものの、サービング・フォー・ザ・セットをモノにできず5-5に追いつかれます。
最後はなんとか意地を見せて、55分かかって第1セットを7-5で取りました。
第2セットになると、マルチェンコの良い時間が続き、マレーにとっては厳しい戦いを強いられます。
強烈なフォアハンドと絶妙なアングルボレーに翻弄され、防戦一方のマレー。
高温の中、前後左右に揺さぶられる最悪の展開です。
下のハイライト動画でも、マルチェンコのアグレッシブなプレーが目立っています...。
最悪の展開ながら必死で走り回った甲斐あって、マルチェンコが根負け。
第2セットは76分もかかったもののタイブレーク7-5で取りました。
第3セットに入ると、攻め続けてもセットが取れないマルチェンコに疲れが見えはじめ、マレーが主導権を握る展開に。
35分で第3セットを6-2で制したマレーが、ストレートで初戦突破です。
イギリスの叙勲制度で「ナイト」の称号を得たSir Andyですが、ランキング下位の選手とスコア以上の接戦を演じてしまう悪癖は変わらぬままのようです...。
【入場シーン:Sir Andy MURRAYとなっています】
【マレー VS マルチェンコのハイライト動画】
2日目は注目のナダルとハースが登場!
1日目のフェデラーに続いて、2日目にも注目の2人が登場します。
1人目はラファエル・ナダル。
ブリスベン国際ではミロシュ・ラオニッチに準々決勝で破れたものの、たっぷり休んで(植毛も上手くいって)良いプレーを期待できるはずです。
もう1人はベテランのトミー・ハース。
手術の影響もあって、2015年10月のエルステ・バンク・オープン以来、試合に出られていませんでしたが、ついに、ついに帰ってきてくれました!
対戦相手のブノワ・ペールは曲者ですが、集中の欠けやすい選手なので、ベテランらしく冷静な試合運びを期待したいものです。
ウィンブルドンでのフェデラー戦の謎ジェスチャーは、今も鮮明に思い出せます(笑)
【動画ありました:ウィンブルドン2009準決勝の1シーン】
その他にも
フェリシアーノ・ロペス VS ファビオ・フォニーニという泥試合必至のカードや
ノバク・ジョコビッチ VS フェルナンド・ベルダスコという前哨戦の再現+次はマッチポイントを決めてくれというカード、
ジル・ミュラー VS テイラー・フリッツという涙のツアー初優勝ベテラン VS 次世代エース候補対決など、楽しみな対戦が多くあります。
2017年は誰に全豪の神が舞い降りるのでしょうか。
これから2週間、たっぷり全豪オープンを堪能しましょう!