ドバイ・テニス選手権の準決勝2試合が行われました。
先に決勝へ駒を進めたのは、フェルナンド・ベルダスコ。
今大会絶好調だったロビン・ハーセの猛追を振り切り、7-6(7-5) 5-7 6-1の勝利です。
もう1試合はアンディ・マレー VS ルカ・プイユ。
プイユは、2016年にMost Improved Player of the Year(最も上達した選手)の表彰を受けた、期待の若手選手(2017年3月時点で誕生日が来て23歳)。
強力なサーブと強打のストロークが決まり出すと怖い、オールラウンダーです。
プイユとは3度の対戦で、いずれもマレーが圧倒
プイユとマレーはこれまで3度対戦しています。
舞台は全て2016年のATPマスターズ1000。
初対戦のローマが6-2 6-1。上海では6-1 6-3。
パリでも6-3 6-0と、合計で5ゲーム以上を失ったことのない相性の良い相手です。
マレーはコールシュライバー戦がタフだっただけに、快勝が期待されます。
強打も要所で決まり、初めて競る展開
これまでの対戦では、プイユがラリーの主導権を握れず一方的なやられるか、攻めるもしぶとく拾われてミスが出て自滅するかのパターンでした。
この試合も、あっという間に3-0とマレーがリードします。
このまま一方的な展開のまま試合が進むかと思いきや、プイユが盛り返してきます。
まるで決勝の相手・ベルダスコの好調時のように、ハードヒットで攻め立てるプイユ。
マレーは思い切りの良いショットに押され、グダグダタイム発動で気がつけば3-3と追いつかれてしまいます...。
しつこくボールを拾いまくるマレーに流れが傾き...
こうなるとマレーとしてはプラン変更です。
しっかりと自身のサービスゲームは集中してキープをして、得意のリターンゲームでプレッシャーをかけ続けます。
5-6プイユサーブの第12ゲームで、マレーにセットポイントが到来します。
2本目のセットポイントに、見事なバックのパッシングショットが決まり、苦しみながらも第1セットを物にしました!
第2セットはプイユの集中が切れたようで、一気に5-0として試合を決定づけました。
結局7-5 6-1、1時間34分の快勝で決勝進出を果たしました!
【ドバイ2017・準決勝2試合のハイライト動画】
2012年以来の決勝進出、初制覇なるか
マレーにとって、ドバイの決勝進出は2012年以来、2度目です。
その時は、残念ながらロジャー・フェデラーに破れて準優勝でした。
ベルダスコとの通算対戦成績は12勝1敗と大きく勝ち越していますが、決して簡単な相手ではありません。
勝ってはいるものの、ほとんどの試合でフルセットまでもつれています。
インタビューでも、ベルダスコのストロークを「自らがラリーの主導権を握っているときには世界でも有数」と分析していました。
ロベルト・バウティスタ・アグー、ガエル・モンフィスと、シード勢を続けて破ってきた勢いそのままに、リアルテニスが発揮されてしまうと危険です。
全豪の後、帯状疱疹からの復帰戦という難しい状況でしたが、見事に決勝まで来ました。
あと1試合、プイユ戦のようなサーブの悪い立ち上がりでは、劣勢を強いられることでしょう。
常に課題と言われてきたファーストサーブの出来が試合を左右しそうです。
ベルダスコの(ダブルフォルトも含めた)自滅を誘発するような、マレーらしいクレバーな試合運びに期待です。
Let's Go Andy!!