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野球解説の「流れ」に物申す

    2017/09/16

プロ野球の中継を見ていると、必ずといっていいほど一回は耳にする「流れ」という単語。

例えば

相手打線を三者凡退に打ち取って、その次の味方の攻撃で点が入れば「三者凡退で流れを引き寄せた」

味方がエラーをして出た走者が後続に返されて失点したら「エラーで流れが向こうへ行った」

などと解説者がよく言います。

おそらくこれからもよく言うでしょう。

 

この風潮には賛同しかねる場面が多々あります。

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流れで片付けると野球はただのメンタルスポーツ。

例えば一つ目の例え。

相手打線を迎える前に、結果論じゃなくても解説者はよく言います。

継投がはじまる場面などは顕著です。

7回表 チームは1-2で劣勢、相手打線は1番から ここで先発を諦めて中継ぎを投入

こんな場面です。

おそらく言います。

「ここをピシャッと3人で抑えると流れが来ますよ!」みたく。

 

しかし現実は残酷なもので、相手打線が三者凡退で、続けて味方打線も三者凡退なんてよくある事です。

まるで流れなんてものは無かったかのように。

 

思うに、「流れ」って、「勢い」、「ムード」、「雰囲気・空気」、「精神的良(悪)影響」、「いけるぞ!という自信や士気」「マズイな…という緊張や浮き足立った状態」等の類ですよね…。

 

そんな「流れ」で試合結果が大きく変わるのなら、甲子園での阪神の勝率はもっと高いはずだと思いませんか?(自軍へのヤジも相当なものがありますが、劣勢時の最終イニングの応援はいつも圧倒させられますし、応援のすごさは球界一です。)

別に「流れ」なんてものは存在しないと言う気は毛頭ありません。

実際、あると思うんです、上の赤字で書いたような意味で。

人は良い面も悪い面も多少なりとも影響されますから。

 

でもこれって、野球をバリバリやっていた人、特に解説者として招かれている人が言うセリフとしては、あんまり相応しくないように思います。

 

おまけに、二つ目の例えみたいに失点した後で、結果論解説し出す輩がちらほらいるのも事実です。

「あー、やっぱりあのエラーで流れが行ってしまってたからねー、やっぱり流れを大事にしないとねー」みたいに言います。

 

こちらはその流れをコントロールする作戦や技術が聞きたいんです。

 

実例でいうと、古田さんや桑田さんがわかりやすいです。

彼らは、野球の知識がほとんど無い人にでも分かるように解説してくれます。

その上「流れ」という単語が登場することはありますが、お互いのチームが対戦の中で考えている(いそうな)事を言葉に出して解説します。

「流れ」を渡さない、引き寄せるために、「ここはバント、エンドラン、盗塁、代打、…」など、作戦を提案することが多いです。

 

・「流れ」だけで片付けない

・結果論で振り返るだけではなく、ある程度展開を予測・提案してくれる(外れたとしても)

・現場出身ならではの裏話やベンチワークの解説をしてくれる

・野球技術の解説をしてくれる

・野球の歴史やルール、周辺情報の雑学を話してくれる

 

そんな野球解説が増えていくことを期待しています。

最後にオススメ解説者を少しピックアップします。

個人的に一番のオススメ解説者は、与田 剛さん。

特にMLB中継での解説は抜群です。

ピッチング技術については勿論のこと、メジャーリーグについての丁寧な解説にはいつも感心させられっぱなしです。

わざわざ現地へ行って自分の足で取材に行ってらっしゃるようで、その説得力は他の追随を許しません。

実況の方を決して邪魔せず、同調できるところも高評価です。

 

次点は田口 壮さん。

やはりメジャーリーガーでワールドチャンピオンの一員だった経験は伊達じゃありません。

球界きっての理論派で、明るい語り口も好印象です。

 

2005年だけだったけれど波留 敏夫さんも相当な理論派でした。

特に走者がいる場面で各選手やベンチがどういう作戦を頭に入れているか、ポジションをどうするか、サインを含めた攻防についての解説は非常に聞き応えがありました。

中日のコーチとして現在活躍されています。

 

前述の古田 敦也さん桑田 真澄さん(似てるのでセットにしてます)も、丁寧な解説内容と話し方で、聞きやすくて、ほとんど間違いがないのでオススメです。

古田さんはちょっと実況の方やゲストの方をたてすぎる傾向がありますが(笑)

似たタイプで赤星 憲広さんもいますが、少し大衆受けを狙いすぎている印象です。

情報バラエティ番組にもレギュラーとして出演されています。

 

福本 豊さんはお笑い芸人です。

スタンドにいる酔っ払いの阪神ファンの独り言を聞く感じだと楽しめます。

肝心の盗塁についての解説も、当たり障りの無い内容と自身の体験談(半分自慢)が多いです。

 

野村 克也さんは経験豊富なだけあって、試合を決めるような分岐点での作戦や配球についての解説が聞き応えがあります。

特に勝負球とランナーオン時の作戦は、言った通りにはまっている試合が多い印象です。

 

意外というと失礼ですが、吉本興業所属の石井 一久さんも理論派の一人です。

特にピッチャー心理の解説は説得力がありました。

 

敢えて最後にしたのが落合 博満さん。

実は最もオススメな人物の一人なのですが、いかんせん天才すぎて、たまに意味の解釈に困る時があります。

理論は独自というか独特というか、人が気にしない点、無意識で素通りしてしまう点をつけるという意味で秀でてます。

監督としての腕は歴代でもトップ3に入ると思います。

癖が強すぎるので落合解説は賛否両論ですが、僕は好きです。

 

少しだけと言いつつ長くなってしまいました…。

お付き合いいただき、ありがとうございました。

結果を見てから、「流れ」という単語を使えばそれっぽくプロ野球解説ができます。

でもそれはただのこじつけなので、プロの解説者の方々はご遠慮ください(笑)

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